『ディア・ハンター』 原題:The DeerHunter
1978年(米) マイケル・チミノ監督作品
1979年5月6日に鑑賞して以来観ていませんが、
観終わった後の衝撃はそれまで観ていた作品を軽く凌駕し、
中年、、、いや初老に近づいた今も変わりません。
1960年代末期、
ペンシルバニア州の鉄鋼街からベトナムの戦場に旅立った3人の若者。
故郷の山河から戦場の最前線に送り込まれた彼らが体験した地獄。
182分の長尺ながら、
一瞬たりともその緊張から放たれることがない、
そんな作品です。
3人は敵の捕虜となり、
池に放り込まれます。
池の上に作られた小屋の中では、
捕虜たちを使っての死のゲーム、
『ロシアンルーレット』が行われています。
一発、また一発と銃声が響くたび、
本当に背筋が凍りました。
リーダーのマイケル(ロバート・デ・ニーロ)の機転で、
3人は脱出しますが、
あろ者は下半身不随となり、
もっとも繊細な心を持つニック(クリストファー・ウォーケン)は次第に精神を荒廃させていきます・・・
音楽も印象的で、
クラシックギター界の貴公子と呼ばれていた、
ジョン・ウィリアムスの『カヴァティーナ』が哀愁を誘います。
友情などと文章に起こしてしまうと甘くなってしまいますが、
本作の友情は本当に厳しい。
ベトナム戦争を舞台にした作品は傑作ぞろいですが、
日常に降りかかる戦争という意味では、
本作が一番訴えるものがあると感じました。
敵を悪魔にしすぎるといった批判も一部にはあるようですが、
この作品をつかさどるフィクションとして僕は必要な描写だったと思います。
先日亡くなったマイケル・チミノ監督の代表作。
ロバート・デ・ニーロ、メリル・ストリープ、クリストファー・ウォーケンの好演。名脇役、ジョン・カザールの遺作でもあります。
ベトナム戦争も少しずつ風化してきた感がありますが、
記憶として、
本作品を忘れずにいたいものです。
未見の方は必見ですよ!
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