鬼畜 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

鬼畜

1978年(日) 野村芳太郎監督作品

 

弟はきっと星になったんだ

妹はきっとお金持ちにひろわれたんだ

父ちゃんはきっとぼくを殺せないよ・・・

 

本作のキャッチコピーです。

 

隠し子3人を引き取ることになった緒形拳、岩下志麻夫妻。

 

岩下は3人の子供に憎悪を抱き、

子供たちを虐待する。

 

遂には3人を始末することを緒方に命じ・・・

 

岩下志麻が3人の子供を虐待するシーンの壮絶さ。

現在じゃあらゆるところから抗議が出て問題になるだろう。

口に無理やりご飯を押し込むシーン、

鬼の形相が怖い。

 

一方の緒方は、

子供たちを守ろうという意思もなく、

おろおろするばかり。

 

長男をつれて日本海沿いをあてもない旅をしているうちに、

人間性を取り戻し、

親子の絆が結ばれたかと思われたが。

 

長男がよく遊んでいた石蹴り遊びが物語のポイントになるところがうまいが、急転直下のラストはちょっと急ぎすぎた感がある。

 

砂の器』(1974)の松本清張、野村芳太郎のコンビ作品だが、

物語の壮大さ雄壮さは及ばない。

 

緒形拳のダメ男ぶりが見どころ。

無垢な子供たちの演技も泣かせる。

 

やたら可愛い婦警さん役で、

大竹しのぶがちょこっと出演。

 

 

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