椿三十郎 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
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『椿三十郎』

1962年(日) 黒澤明監督作品

 

同じく三船=三十郎を演じた『用心棒』の姉妹的作品です。

 

『用心棒』は、全編にみなぎる殺気が魅力でしたが、

本作は多分にコミカルで、

黒澤作品の中では珍しく“軽い”作品に仕上がっています。

 

しかしセットは堂々としたもので重厚感があり、

伝説の30人斬りのシーンや、

ラストの血しぶきの上がる仲代達也との決闘場面など、

見せるべきところは見せているのが流石。

 

物語のキーとなる椿の花の使い方などは絶品です。

入江たか子ののほほんとした演技も楽しい。

 

この作品の派手な流血シーンを模倣したチャンバラ映画が増殖したことにより、以降黒澤監督の作品で血が出なくなったのは有名な話。

 

人間味あふれる三十郎も悪くはないが、

僕はやっぱり殺気あふれる三十郎の方を上位に置きたいです。

 

森田芳光監督、織田裕二主演でリメイクされたそうなんですけど、

出来栄えはどうだったのでしょうね。

 

『用心棒』『椿三十郎』予告編

 

 

一応貼っておきますか