『高校生ブルース』
1970年(日) 帶盛迪彦監督作品
当時15歳だった関根恵子がフルヌードで体当たりの演技を見せた衝撃のデビュー作。
16歳の高校生美子(関根恵子)は、
その美貌でクラスのマドンナ的存在だった。
美子は、
同級生で優等生の昇と淡い恋心で肉体関係を持ってしまう。
そして美子は妊娠。
昇はその堕胎費用をねん出するためにアルバイトを始め、
成績も下がり始める。
堕胎を迫る昇に対して、
美子は嫌悪感を感じ、
同時に性に対しても嫌悪感を感じるのだった。
二人の間に不穏な空気が流れる中、
科学の授業中に、
美子は化学準備室から硫酸を盗み出す。
昇に復讐するつもりなのか・・・
後半になればなるほど、
これはホラーかと見紛うような展開を見せます。
堕胎=殺人。
美子は昇を殺人に参加させるため、
自分の腹を強く踏みつけるように申し出る。
このシーンは見ていられなかったな。
現代にも通じる軽薄な性に関する警告のように見える。
すさまじい形相で苦しむ美子。
でも、
こういう性質の作品には不謹慎かもしれないが、
美子はじめ、
登場する女子高校生たちのでっかいパンツは、
今観ると笑える。
ちょっと不良な女子が集うのは、
出ました“ゴーゴークラブ”。
雰囲気もサイケで、
メイクはヒッピー風なのが時代だな。
クラスのホームルームのシーンなんかは、
まるで国会中継のような、
雄弁で鋭い討論会になる。
昔の高校生は大人だった。
関根恵子はこの衝撃デビューの後、
いわゆる“レモンセックス”路線の作品に出演し続け、
当時のかわいいだけのアイドルとは一線を画した地位を確立する。
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