『ユー・ガット・メール』 原題:You've Got Mail
1998年(米) ノーラ・エフロン監督作品
『怖い映画が観たい!』なんての賜っていながら、
今回レビューするのはベタベタなラブ・ストーリー。
なんとも不埒な僕であります。
オリジナルは1940年ルビッチ監督の『桃色の店』。
オリジナルでは文通という手段で知り合った男女が、
本作ではE-Mailで二人は出合います。
トム・ハンクスとメグ・ライアンは、
あるサイトで知り合い、
お互いに交換するメールに心を熱くしていた。
もちろん、お互い顔は知らない。
メグ・ライアンは、
メールでのトム・ハンクスの知的な会話とユーモアにすっかり参ってしまっていたが、
母から継いだ子供向けの小さな書店を営んでいる彼女にとって、
相手のトム・ハンクスは商売敵の大型書店のオーナーだった・・・
季節が移り替わるニューヨークを舞台にしたこの作品。
メグ・ライアンのコメディエンヌとしての魅力が全開です。
まさかメールの相手が商売敵とは知らない彼女が、
その相手からメールで『戦え!』とアドバイスを受け、
正拳突きのポーズをしながらやる気を出すシーンがいい。
初めて相手と会うことになったメグが、
機転を利かしたトム・ハンクスにすっぽかされたときの切ない表情もいい。
合図に本の間に花を挟んだりするんだ。
とぼけた感じのトム・ハンクスもいい。
電話で『ゴットファーザー』の物まねをしたりする。
これが結構似ているんだ。
トムが子供たちを連れて、
街の小さなお祭りにf出かけるシーン。
クリスマス前の本当に楽しそうなお祭り。
結局、
メグの店は潰れてしまうのだが、
その閉店のカギを閉めるとき、
誰もいなくなった店内で幼いころの自分と母親がダンスするシーンもペーソスがある。
すれ違いラブストーリーだから、
途中でじれったくなってしまうのだが、
これがこの作品の持ち味なんですよね。
予想通りのラストシーンも安心してみることができます。
こういうベタなラブ・ストーリー大好きです。
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