ストレンジャー・ザン・パラダイス | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

ストレンジャー・ザン・パラダイス』 原題:Stranger Than Paradise

1984年(米) ジム・ジャームッシュ監督作品

 

当時、

新進気鋭だったジム・ジャームッシュ監督が一躍脚光を浴びたシネ・ポエム。

 

この作品は筋を追ってはつまらない。

映し出される風景と、

超短縮法ともいえるカットの連続に身を任せるととても心地よい。

 

クリーヴランドに住む叔母からの依頼で、

ハンガリーから来た従妹のエヴァの面倒を10日ほど観ることになったギャンブラーのウィリー。

現われたエヴァはぶっきらぼうで最初は会話も弾まなかったが、

10日も一緒にいると情が移る。

ウィリーの親友エディもエヴァが気になる様子。

 

1年後、

いかさまカードで大もうけしたウィリーとエディーは、

去って行ったエヴァに会いにクリーヴランドへ。

 

再会を果たした3人は、

パラダイスを目指してマイアミへと向かうのだが・・・

 

という感じで、

お話し的には新鮮味はないのだが、

とても魅力的な作品です。

 

どうしてこんなに魅力的になったのか、

それは、

色がついているより色彩を感じるモノクロ映像によるものが大きい。

 

誰もいない海岸、

とても魅力的に見える工場の遠景、

吹雪の中真っ白に凍った湖。

 

ジェイ・ホーキンスの音楽も、

とても効果的に使われており、

作品の魅力をさらに盛り上げています。

 

ぐうたらコンビのウィリーとエディーの漫才的なやり取りも面白いし、

ドックレースで摩ったあと、

競馬で大もうけした二人が、

置手紙と現金をおいて出て行ったエヴァを追うシーンもいい。

 

意地でも英語をしゃべらないエヴァの母親が、

一言だけしゃべる英語、

『さのばびっち』も笑える。

 

最初に書いたように、

とても散文的な作品なので、

クライマックスはない。

 

だけど本当に愛すべき作品です。

白と黒のポエム・コメディ

まさかのラストも気に入った・・・

 

 

 

 

 

懐かしい楽曲がいっぱい!

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