『ファミリー・プロット』 原題:Family Plot
1976年(米) アルフレッド・ヒッチコック監督作品
サスペンスの神様、
アルフレッド・ヒッチコック監督の遺作です。
最後の最後まで我々観客をハラハラドキドキさせてくれました。
インチキ霊媒師のバーバラ・ハリスが、
富豪の老婦人から40年来行方不明になっている妹の息子を探すように言われ、
恋人のタクシー・ドライバーのブルース・ダーンと報奨金目当てで探索を開始する。
一方、
その息子ウィリアム・ディヴェインは別人名義で死んだことになっており、
カレン・ブラックと共謀して宝石店を営んでいた。
そしてそれは表の顔で、
裏では金持ちを次々と誘拐し、
ダイヤを一つだけ奪い取ることを生業としていた。
バーバラらは、
ディヴェインたちに多額の遺産があることを伝えたいだけだったのだが、
ディヴェインは自分のことを調べまわっているバーバラらが、
自分たちの犯罪を知っていて脅そうとしていると勘違い。
こうしてまったく関係のなかった二組のカップルは、
思い違いのまま距離感を縮めていき・・・
面白いですよ。
レストランで待ち人を待つブルース・ダーンのもとに、
待ち人はいくら待っても現れず、
(ここも面白いんですけどね)
肩を落として車で帰ろうとすると、
その車のブレーキを壊されており、
ノーブレーキで峠を下るカーチェイスの場面なんかは本当に見事。
ジョン・ウィリアムスの音楽もはまっている。
ディヴェインは殺し屋を雇っていたのだが、
その殺し屋は返り討ちをくって死亡。
その母親とブルース・ダーンが墓場で対面する場面のカメラワークは芸術的。
絵コンテの段階で相当の完成度がなければ撮れないシーンだ。
肩透かし的に、
バーバラとデイヴェインが出会ってしまうシーンも面白いし、
そのまま注射を打たれて監禁されてしまうシーンもドキドキ。
全編にわたって高い次元に精神の緊張を保ったまま、
時折笑いも入れつつ、
クライマックスに突入する手腕はさすがヒッチコック先生です。
もちろん、ショックシーンの見せ方もうまい!
ラストでちゃっかりダイヤをせしめることになったバーバラ・ハリスが、
こちらに向かってウィンクをするのがとてもかわいくて粋だなと思った。
ヒッチコックは最後まで人を食って亡くなっていったんですね。
お墓の中でにやけるヒッチコックが目に浮かびます・・・
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懐かしい楽曲がいっぱい!
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