『HANA-BI』
1998年(日) 北野武監督作品
ビートたけし扮する元刑事が、
妻に不自由をさせないようにとヤクザが経営する金融屋から金を借り、
余命幾場もない妻との思い出作りに雪国へ旅に出る・・・
タケちゃん気取ってるなぁ。
極力セリフを少なくして映像で物語を進めようとしているのもわかる。
静・静・静・動・静・静・静と、
静かな展開の中にまさに花火のように印象的なシーンを挟むテクニックもわかる。
演出力のない監督がこのパターンで作品を作ると、
物語を引っ張り切れなくて、
退屈な出来になってしまうのだが、
そこは世界のキタノ、
なんとかこらえている。
しかし僕は、
同監督の『キッズ・リターン』という傑作で、
監督の実力を先に知ってしまっているので、
何か物足りなかった。
ヴェネツィア国際映画祭で、
グランプリを獲得したということだが、
いわゆる“キタノブルー”に審査員が感銘を受けたということであろう。
この展開は、
監督の狙いであることはよくわかるし、
ちょっとしたボケをかましたいいシーンもたくさんあるし、
映画的な比喩はめちゃくちゃうまいし、
妻、岸本加世子との愛情もよく描けているのだが、
もっと、もっとと、北野監督には期待してしまう。
実際、
北野監督はそれだけ期待を抱かせて、
それを裏切らない実力を持っている監督だと思うから・・・
HANA-BI [DVD] 5,400円 Amazon |
懐かしい楽曲がいっぱい!
収益不動産情報