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『野いちご』原題:Smultronstället
1957年(スウェーデン)イングマル・ベルイマン監督作品
僕もそろそろ『野いちご』について語ってもいい年齢になったんじゃないかと思う。
と、いうのも、
若い時に本作を観てもピンとこなかったのです。
最近、
機会があって本作を再見してみた。
驚いた。
面白いとかいったレベルを超えていた。
過去に自分が観ていたものは何だったんだろう。
凄かった。
名誉博士号の授賞式に出席するために、
旅支度をする老医師。
前夜に観た、
不思議で恐ろしい夢。
時間がない世界で死に招かれる。
メイドさんの飛行機で行きなさいという忠告を無視して、
車で向かうことする老医師。
義理の娘も同席させてくれと申し出る。
車で向かう途中、
奔放なヒッチハイカーの若者たちや、
喧嘩ばかりしている中年夫婦などを乗せて旅が進む。
その間にも、
老医師は微睡の間に夢を見る。
それは孤独だった自分を作り上げた過去と、
晴れやかな気持ちで授賞式に向かうことができない現在の自分とを対峙させる、
鏡のような夢だった。
晴れやかに授賞式が終わった後、
若者たちは去っていき、
壊れかけていた息子夫婦たちの絆ももどりそうな様子を見て、
静かに老医師は眠りにつく。
それは、
人生のすべてを清算し、
安堵しきった人間の永遠の眠りのようにみえた・・・
時間と空間を超越した構成。
繰り返しになりますが、
こんなにすごい作品だったんだ。
「もう野いちごはないのよ」というセリフは、
もう、思い残すことはないのよ、
という意味だったんだな。
もう僕も、
人生の後半に入っている。
残り短いといえば大袈裟だが、
だからこそ今回本作を観て、
本当に心に染みた。
名作といわれる作品に、
もう一度出会うことの大切さに気づかされた再鑑賞でした。
『予告編』
『昭和音楽祭』
『翔べスワローズ!進撃燕軍団!』
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