大いなる幻影 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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大いなる幻影 [DVD] FRT-172/ファーストトレーディング

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大いなる幻影』原題:La Grande Illusion
1937年(仏) ジャン・ルノワール監督作品

このタイトル『大いなる幻影』が意味するものは何だろう。
劇中では、戦争なんか早く終わればいいのにという脱走兵のジャン・ギャバンに、
一緒に逃げているユダヤ人が「そんなのは大いなる幻影だ」とさらりと言ってのける。

が、作品を観終わった後、
その意味がとてつもなく重いものだということを気づかされる。

第一次大戦中。
ドイツ軍に撃墜されたフランス軍の将校ジャン・ギャバンと、
イギリス人将校ピエール・フレネー。

彼等は捕虜収容所に送りこまれるが、
捕虜たちは隙あらば脱走の機会をうかがっている。

ドイツ軍の捕虜収容所の所長は、
エリッヒ・シュトロハイム。
彼は戦闘中のケガで前線を離れ、
全身銀のギプスをした状態でこの収容所の指揮を執っている。

彼は、
騎士道に貫かれたようなまっすぐな軍人で、
イギリス貴族出身の将校とは、
立場を超えて熱い友情を注ぐ。

その彼が、
イギリス人将校を撃たなければならないとは、
何たる皮肉。

イギリス人将校が死に旅立つときに、
大事に育ててきた花をささげる場面は名場面だ。


ジャン・ギャバンら二人の脱走は成功するが、
途中、一緒に逃げてたユダヤの将校がけがをして、
ドイツ人女性の家に匿われる。

国と国が争っていても、
匿った女性とギャバンらは何の恨みもない。

この家に小さな女の子がいるのだが、
或る晩、
この家にサンタクロースがやってくる。
この場面もとても素晴らしい。

悪役が登場しない戦争映画。

これだけ人類は、
高らかにヒューマニズムを謳いあげることができるのに、
現実には、
この後世界は第二次大戦に突入し、
狂気の時代がやってくることになる・・・
『予告編』


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