スイート・チャリティー | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


スイート・チャリティー』原題:Sweet Charity
1968年(米)ボブ・フォッシー監督作品

大体リメイク作品というのは、
オリジナルが大変優れていることが多く、
大概がっかりしてしまうのだが、
時にはオリジナルに負けないくらい上出来の作品もある。

本作のオリジナルは、
フェデリコ・フェリーニ監督の名作、
カビリアの夜』。

ジュリエッタ・マシーナの魅力で、
とてもいい作品だった。

これを超えるのはなかなか難しいところ、
シャーリー・マクレーンとボブ・フォッシー監督が見事にやってくれた!
拍手喝采👏

いつも誰かに愛されたいと思いながら、
人の好さから男に裏切られ続けているチャリティー(マクレーン)。

故障して動かなくなったエレベーターで、
偶然オスカーという男性と出会う。

今まで逢ってきた男とは、
まるで違う純真さを持っていた彼にチャリティーは次第に惹かれていき、
ついには結婚を語り合うようになるのだが・・・

まず、舞台をニューヨークに持ってきたのが大成功。
セットとロケーションを見事に組み合わせ、
躍動感のある振り付けよろしく、
ご機嫌になれる。

そして、
ミュージカルにしたのも成功の要因。
とても楽しい楽曲がいっぱい。

オスカーのことを、
最初は変な奴と思っていたチャリティーが、
コマ送り的な演出でだんだん好きになっていく表情がとてもいい。

オリジナルの教会の場面もしっかりと踏襲されているが、
サイケデリックな色彩の教会というのもいい。

フラワー・ムーブメントの頃らしいシーンがあるのも、
時代を切り取っている。

オリジナル同様、
絶望的な物語なのに、
とても前向きな気持ちになれる。

シャーリー・マクレーン、
泣いたり、すねたり、笑ったり。
ものすごく魅力的。

カビリアの夜』をすでに観ている方は、
比べて楽しむのもいいし、
本作を先に観て、
オリジナルの素晴らしさを味わうのもいい。

とにかく元気になれますよ。
おススメ!

とても楽しい「I'm A Brassband」のシーン

ちょっぴり寂しいエンディング

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