『ピラニア』 原題:Piranha
1978年(米) ジョー・ダンテ監督作品
「ジョーズ」が大ヒットしたあの時代。
その恩恵にあやかろうと動物パニック映画が量産された。
蜘蛛や熊、ミミズやタコまで、
そのほとんどは評価するのもかわいそうなくらいの作品が多かったが、
この作品は見せ場の連続でなかなかよくできている。
ピクニックに来ていた男女が、
立ち入り禁止の施設内のプールに入り最初の惨劇が起きる。
行方不明となってしまった男女の捜索にやってきたヒロインが、
地元の男と一緒にその施設内に入る。
その施設には謎の科学者らしき男がおり、
(後で語られることになるのだが)
プールで軍事用に食肉ピラニアを養殖していることを知る。
バカなヒロインがプールの水を川に放水してしまったため、
多くのピラニアが川に放たれてしまった。
川の下流では子供たちがサマーキャンプを行っており、
さらに下流ではリゾート施設の開園式が行われていた。
ピラニアはそれらの人を食いちぎり、
まさに地獄絵が展開される・・・
B級作品で「ジョーズ」と比べると、
スケールは小さいがそれでも面白い。
リゾート開発をめぐる政治的なやり取りや、
ヒロインらが警察に拘留され脱走したりする場面は、
ありきたりで面白くないが、
テンポがいいので退屈せずに観ていられる。
特殊効果もなかなかうまくできており、
時折「ギャッ」というシーンもある。
監督はジョー・ダンテで、
この作品の後、
「ハウリング」で狼男を描いたり、
「グレムリン」で小怪物を大暴れさせたりすることになる。
意味深なラストシーンは思わせぶりすぎて、
感心できないが、
それでもこの後が気になる終わり方。
印象的な音楽は、
一流、ピノ・ドナッジオ。
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