ローズマリーの赤ちゃん

『ローズマリーの赤ちゃん』　原題：Rosemary's Baby

1968年度（米）　ロマン・ポランスキー監督作品

一滴の血も流れない恐怖映画。

ジワジワとやって来る恐怖の醍醐味。

それが「ローズマリーの赤ちゃん」です。

先日いただいたコメントにこの作品のことがちょっと触れられていて、

そういえば書いてないなあと思い、レビューすることにしました。

ニューヨークのアパートに引っ越してきた、

ローズマリーと役者志望のダグ。

同じ階には、少々おせっかいな老夫婦が住んでいた。

仲睦まじいローズマリー夫妻は、

子供を作ろうとするが・・・

と、ご存知の方も多いでしょうし、

これからご覧になる方もいらっしゃるでしょうから、

ストーリーはここまで。

ローズマリー演じるミア・ファローの、

次第に追い詰められていく演技がすごい。

前半のローズマリーのメイクの効果もあぅて、

本当に具合が悪そう。

お話は、ただの恐怖劇ではなく、

謎解きサスペンスの要素も含まれていることが、

この作品の優れているところだと思います。

小道具や、音の使い方も上手くって、

時折聞こえる時計の時間を刻む音が、

不安感や焦燥感を盛り上げる。

パズルのようなものを使って、

疑念が確信に変わる瞬間も見事。

緻密な演出とは、この作品のようなことを言うんですね。

なんでもかんでも、画面に写せばいいってもんじゃないという、

好例です。

エンドクレジットが流れ始めて、

改めてゾクッとする、

そんな映画です。

※妊娠中の方は観ない方がいいかも！

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