現金に手を出すな | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



現金に手を出すな』 原題:Touchez pas au grisbi
1953年度(仏) ジャック・ベッケル監督作品

アメリカのギャング映画に対してフランスでもフィルム・ノワール(暗黒映画)というジャンルが生まれました。
この作品は、そのジャンルの代表作。
アメリカの同ジャンルの作品に比べて、登場人物の心情をじっくり描き、
特にこの作品は人間ドラマとしても優れた魅力で溢れています。

パリの下町、
初老の顔役マックス(ジャン・ギャバン)と親友のリトン(ルネ・ダリー)は、
最後の大仕事としてオルリー空港での金塊強奪に成功し、
ほとぼりが冷めるまで姿を潜めていた。

しかし、リトンがうっかりクラブのジョジィに強奪事件のことを喋ってしまい、
敵対する麻薬組織のボスアンジェロ(リノ・バンチェラ)の耳に入ってしまう。
そして、次第にマックスたちに危険が忍び寄ってくる・・・

ジャン・ギャバンが渋い!渋すぎる。
僕もいい年した中年だけど、貫禄が違う。
酒の飲み方、好きな音楽のセンス、車へのこだわり。
そして若い子にもてて、それでいてクール。
そんなギャバンが機関銃を持つとこの迫力!


カメラの縦の動きが素晴らしい。
特にエレベーターの使い方は秀逸。
「死刑台のエレベーター」と双璧だと思います。

静かなタッチで物語は進んでいきますが、
クライマックスの銃撃場面は強烈。
残酷なカットがアクセントを強くします。

親友リトンの死の見せ方もうまい。
最後の微笑みが忘れられません。

ジャン・ギャバンのようなおっさんになりたいな。
アラン・ドロンやロバート・レッドフォードは無理だけど、
ジャン・ギャバンを目指したら、かっこよくなれそう・・・な

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