『コックと泥棒、その妻と愛人』 原題:The Cook,the Thief,His Wife & Her Lover
1989年(英=仏) ピーター・グリーナウェイ監督
僕は今まで、いろんな復讐劇を見てきて、
それぞれ驚いたり、笑ったり、あるいは泣いたりしたものですが、
この作品にはド肝を抜かれました。
ある高級フレンチレストラン。
その店のオーナーであるアルバートは大泥棒。
数人の子分を引き連れて夜な夜な店に現れては、
暴虐の限りをつくす。
アルバートの妻ジョジーナも、アルバートからDVを受けており、
決して幸せではない。
そんなジョジーナを少し離れたいる席で食事をしている、
図書館主で学者のマイケル。
その視線に気づいたジョジーナは、
レストランに行くたびにマイケルと情事を重ねることになる。
しかし、そんな幸せな時間は長く続かず、
ふたりの関係はアルバートにバレてしまい、
マイケルは散々なリンチを受けながら死んでいく。
マイケルの死を知り、悲しみにくれるジョジーナ。
彼女は世にも恐ろしい方法で復讐をすることを考える・・・
いやあ、重厚な舞台劇を観ているよでした。
かなりショッキング。
グルメをきどりながらも、味の全くわからないアルバートは、
今の日本のエセグルメがダブって見える。
この作品の場面転換はカメラが右から左に移動して、
照明も変化していく。
これが物語の抑揚にものすごい効果を与えている。
出演者の衣装がみんな素敵だなあと感じたところ、
衣装担当はジャン=ポール・ゴルチエだったんですね。
グルメを扱ってる作品の中でも、
異色中の異色。
年齢制限はなかったと思うのですが、
R-15くらいが的とかなと思います。
僕は面白かったです。
一般受けはわかりません。
にほんブログ村
ポチっとしていただけたら嬉しいです。
- コックと泥棒、その妻と愛人 [DVD]/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- ¥980
- Amazon.co.jp