みなさんこんにちは。
世間ではGW真っ盛りで、行楽に出かけている方も多いことでしょう
私も久しぶりの休日を満喫しております。
さて今日は「極私的」シリーズ(勝手にシリーズ化にしています・・・)戦争映画編です。
結構観ているんですよね、私、戦争映画。
イデオロギーに囚われずに観ています。
いろいろ考えさせられますね、戦争映画は。
そこで、まとめて戦争映画BEST10を書き綴っていきたいと思います。
お付き合いいただけたらうれしいです
1位 地獄の黙示録 フランシス・コッポラ監督。
オープニングからぶっ飛びました。今はなき大阪シネラマOS劇場の巨大スクリーンからドアーズの「ジ・エンド」が流れてきたところから鳥肌が立ちました。私はあの嘘の狂気を買います。
アカデミー助演男優賞を獲得したロバート・デュバル演じるギルゴア中佐は強烈。
無個性のマーティン・シーンのウィラード大尉。そしてマーロン・ブランドのカーツ大佐。
公開当時より、現在のほうが評価が高まっていますよね。
2000年には未公開シーンを追加編集した「地獄の黙示録・特別完全版」も公開されました。
難解だったオリジナル版より少しわかりやすくなっています。
複数のラストシーンが存在したのも、当時話題になりました。
2位 突撃 スタンリー・キューブリック監督。
キューブリックのカメラはいつも冷たい。
この作品でも、痛烈な反戦メッセージを問いかけながらもいつも覚めている。
舞台は第一次世界大戦。
最前線で闘う兵士たちと、どこか温度差を感じる上層部の対比。
その間に挟まれるカーク・ダグラスは、一世一代の熱演である。
そして、移動撮影のダイナミズム。
これはキューブリックの真骨頂。
写真家出身の彼の完璧な構図。
近年の、カメラを動かせば面白い画がとれると勘違いしている若い映画監督とはあきらかに一線を画しています。
映画でしか体験できない興奮!お奨め!
3位 プライベート・ライアン スティーブン・スピルバーグ監督。
ノルマンディ上陸作戦は大失敗だった。
この衝撃的な事実を、スピルバーグは開巻シーンからこれでもかというほどのリアリズムでみせつける。
特殊撮影の進化がここまでの表現を可能にしたのであろう。
海の中に逃げ込む兵士たちを容赦なく襲う銃弾。
赤い血で染まる海岸シーンは今でも瞼からはなれない。
そして、この映画での最大のテーマ「個の尊厳」。
スピルバーグらしい話術のうまさで、後半ライアン二等兵と出会うシーンは感動的。
4位 ディア・ハンター マイケル・チミノ監督。
ベトナム戦争。
アメリカ映画がベトナムと向き合って、初めてオスカーを獲得した3時間を越えるチミノ監督の力作。
あまりにも敵を悪魔にしすぎたということで批判的な意見もありますが、それが戦争の悲惨さを際立たせたのも事実。
劇場で味わったロシアンルーレットの恐怖は忘れることが出来ない。
そして、アクセントとして語られるロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープとの淡い恋愛。
廃人と化したクリストファー・ウォーケンと命を懸けて向き合うデニーロ。
やっぱり凄い作品です。
5位 ブリキの太鼓 フォルカー・シュレンドルフ監督。
戦争映画に入れるかどうか悩んだ本作ですが、着想の奇抜さと舞台が第2次世界大戦下の西ドイツであることで、ここに取り上げることにした。
ポーランドの農村で、なんとも乱雑な男女関係の下生まれた男の子ラスカル。
彼は自らの意思で大人になることをやめ、子供の視線で戦争を体験することになる。
彼は、ブリキの太鼓をたたきながら奇声をあげ超能力を発揮する。
ナチスの行進が、彼のたたく太鼓0でダンスに変わったりする。
今まで観たことのないようなグロテスクな描写もあり、忘れられない作品となった。
6位 大脱走 ジョン・スタージェス監督。
捕虜収容所から命をかけて脱走する物語はたくさんありますが、その中でもこの作品がナンバーワンでしょう。
軽快な大脱走のマーチが流れる中、一癖もふた癖もある連合軍の捕虜連中が緻密で大胆な脱走計画を練り実行する。その中で一際目立つのはスティーブ・マックィーン。
結果的に、私はあの計画は失敗だったと思うのですが、ラストの彼の笑顔で成功したように感じてしまうのです^^
7位 素晴らしき戦争 リチャード・アッテンボロー監督。
これは、ミュージカル仕立ての強烈な反戦映画。
ひょっとしたら、1位でもいいかもしれない。
舞台は第1次世界大戦。
イギリスの普通の平和な一家がピクニックに出かけるが、息子たちが兵隊に取られることとなり実にあっけなく死んでしまう。
一方、各国の首脳たちはまるでゲームのように戦争を愉しんでいる。
なんとも理不尽な話だが実に皮肉に描かれていて、観終わった後の妙な脱力感が心地よかった。
8位 フルメタルジャケット スタンリー・キューブリック監督。
ここでまた、キューブリック作品。
前半の、地獄の海兵隊訓練場面は映画史に残る強烈な台詞のオン・パレード。
運動神経の鈍い”微笑デブ”が訓練最終日に侠気に走る場面も強烈だが、場面は一転してベトナムの最前線に入り、そこから映像の魔術師キューブリックの本領発揮。
第2位に入れた「突撃」と同様、横移動撮影が圧巻。
そしてベトナム戦争映画にしては珍しく市街地戦を描いているのも新鮮。
そして強烈な反戦のメッセージ。
ラスト、ミッキーマウスマーチから、ローリング・ストーンズの「黒く塗れ」に変わる呼吸もお見事でした。
9位 ラジオ・デイズ ウディ・アレン監督。
すみません。ウディ信者の私としてはここにもウディ作品を入れてしまいました。
舞台は、1940年代のニューヨークの下町。
戦闘場面はありません。
少年が双眼鏡で日本軍の潜水艦を見つけます。
誰も信じてくれないと考えた彼は、彼の心の中にしまいこみます。
ミア・ファローがラジオに初出演した日に真珠湾攻撃があり、収録が中止されます。
戦争に関するエピソードはこれだけなのですが、戦時中のムードが日本とは全然違うところが面白かった。
戦争映画ではありませんが「極私的」ですので、ご容赦ください・・・
10位 プラトーン オリバー・ストーン監督。
ベトナム敗戦映画の決定版。
自らもベトナムを経験しているストーン監督が、半ば自らの体験をダブらせながら作り上げたオスカー受賞作。
少しあざとい演出が鼻につきますが、映画史におけるこの作品の意義をも考えて10位に選びました。
ウィリアム・デフォー、トム・べレンジャーの二人は生涯最高の演技でした。
チャーリー・シーンは影が薄かったですね。
いかがでしたか。
よろしければコメントをお待ちしております。
よろしくお願いします
がちゃん。