軍事政権化の下、タイトルや内容をカモフラージュのために幾度も変えながらも、監督の執念で1939年から1952年までの激動の時代のギリシャを、ある旅芸人達の劇中劇を通して鋭く切り取った秀作。
1975年度(ギリシャ)
テオ・アンゲロプロス監督作品。
『旅芸人の記録』
とにかく232分の長尺。
ワン・シーン、ワン・カットで壮大なるギリシャの歴史を描いていますので、ストーリーを簡略化するのは容易ではありません。
以下、公開時のパンフレットより、解説を抜粋します。
1975年に完成され、同年カンヌ映画祭監督週間にひそかに出品されて世界初公開となったテオ・アンゲロプロス監督の『旅芸人の記録』の出現は、世界中の、映画を作る人々にとって、映画を観て愛してやまぬ人々にとって、大きな歴史的な事件の誕生となった。
4時間に近い上映時間を知らされると、誰でも逃げ腰になってあたりまえだが、評判の高さに、とりあえず少しだけ観てせめて話の種にでもと出かけた人々ですら、そのまま釘付けになったように画面に魅了され、熱い血で綴られた現代ギリシャ史の壮大な壁画であるこの映画に熱狂的な拍手を送った。
ある者は泣き、ある者は喚いた。
そして改めて2度見るために-カンヌ映画祭で同じ作品を2度観ようとする人々がいるのは、そのこと自体、異例の出来事である。-深夜の追加上映というのに、人々は入場ののための席を争って悔いなかった。
その限りない美しさ、深さ、力強さ、幾層にもにも積み重ねられた歴史の重みが伝える大きな感動を、各国のジャーナリスト達は、それぞれの言葉で本国に打電した。
ー大傑作が現れた!と。
「映画祭はまだ半ばだが、今年の最高作品はすでに決まった。『旅芸人の記録』だ」(スイス、フレディ・ビュアシュ。)
「この映画の登場は、『戦艦ポチョムキン』や『無防備都市』のそれに匹敵する。」(西独、シュツドドイッチェ・ツァイトゥング)。
「コンクール作品だったらグランプリの本命だった」(仏、ル・モンド)
等々。
『旅芸人の記録』は年に一度どころか、数十年に一度の傑作として熱狂的な評価を受け、国際批評家大賞を受賞し、その年のロンドン映画祭では、全映画祭からの優秀作品を選んだうえでのベスト1作品に選ばれた。
という前評判に煽られる感じで、私は観に行きました。
確かに力強さを感じました。
劇中劇という展開も面白かった。
けど、当時(1981年)若かったんですかね。
知識が浅すぎたのか。
期待が大きすぎたのか。
今、思い返すと大感動はありませんでした。
(それでも当時の鑑賞ノートには☆4つという高得点をつけていました。背伸びしていたんでしょうね^^)
機会があれば、是非再見したい一本です。
今観ると、どんな感想をもつのかな・・・
がちゃん
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