これは、「地球に落ちてきた男」
(75年)でおなじみのニコラス・ローグ監督の隠れた傑作だと思います。
その特異な色彩感覚は、ダリオ・アルジェントやブライアン・デ・パルマと比較したくなります。
そして、この作品は「地球に落ちてきた男」より先立って製作されたにもかかわらず、1983年になってようやく日本公開された異色作。
でも、公開されて良かったと思える作品です。
1973年度(英)
ニコラス・ローグ監督作品
『赤い影』
この邦題も上手くつけているなと感心します。
この映画のポイントになるのは赤。
赤に驚き、赤に悲しみ、赤に怯える映画です。
考古学者のジョンと妻のローラは二人の子供をつれて別荘に来ていた。
そこで夫妻は誤って娘を溺死させてしまう。
号泣するジョン。
数ヵ月後、ヴェネチア。
レストランで食事をしていた時に、片方が盲目の初老の姉妹と出会う。
そして、こう告げられる。
「あなたはお嬢さんを亡くしたでしょう。私には赤いレインコートを着てあなた方の間で楽しそうにしているのが見えましたよ」
そして、その盲目の老女から「ヴェネチアにいると死ぬ恐れがある」と予言めいた警告を受ける。
ジョンはまともに取り合わない。
その後、ジョンは娘の幻影に惑わされ、なんともやりきれないラストを迎える。
開巻のステンドグラスにこぼしてしまった血糊のような赤のワイン。
溺死する娘が着ている頭巾付きのレインコートの赤。
以後、ジョンにはこの赤い色がつきまとう。
ジャンルは、オカルトサスペンスとでも言うのでしょうか。
なんとも異様な世界が繰り広げられます。
3Dでなくても、これだけ素晴らしいともいえる映像が作れるんです。
ジョンを演じる、ドナルドサザーランドも抑えた演技で好演です。
ちょっと怖いですがお勧めの作品です。
出来ればお部屋を暗くしてどうぞ^^
がちゃん
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