カラーパープル | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記
この作品、大量にアカデミー賞各部門にノミネートされながら、

何故か一つも受賞できなかった。

私はそれを大変不思議に思いました。


映画としては大変優秀で、泣かせる場面もあり、何より迫害を受けていた

一人の女性の自立する物語として、実に丁寧にしつかりと作られていたからです。


1985年度(米)

スティーブン・スピルバーグ監督作品。


『カラーパープル』

1906年、南部ジョージアの小さな町。

そのはずれに住む黒人の一家。


自分もまだ子供にすぎないセリー(ウーピー・ゴールドバーク)が、二人も子を産んだ。

父親はセリーが”とうさん”と呼んでいた男。

病弱の母さんと寝ていた男だった。


とうさんは、次々に生まれた子供をセリーの乳房からもぎとって、

どこかに連れて行ってしまう。

どこにいったのだろう・・・誰にも分からない。


セリーの心の支えは妹のネッティだけ。

ネッティは綺麗だし、頭もいい。

ネッティには自分というものがあるが、セリーにはない。


あるかもしれないが、それを押し殺してひどい目にあっている。

最初は”とうさん”に次は”ミスター”に・・・


ミスターは、やもめで3人の子持ち。

とうさんは、セリーをミスターにくれてやった。


セリーは朝から晩まで掃除をして洗濯をして料理を作って、子供達の世話をして、

そしてミスターにのしかかられて・・・


セリーは思いのたけを手紙に綴る。

拙い字で。

最初は神様に、やがていなくなってしまったネッティに・・・


ある日ミスターが、牧師の娘でブルース歌手のシャグ・エブリーを家に連れてくる。

この、シャグとの出逢いで、セリーの何かが変わった。


辛くて悲しい物語。

私は何度も涙が出てきました。

でも、希望というものを見せてくれるスピルバーグはすごいと思いました。


ウーピー・ゴールドバーグの映画デビュー作。

愛のない屈辱の日々から、シャグとの出会いにより自立していくセリー役を、

見事に演じきりました。


この作品こそ、黒人だけの世界を描いている傑作でしょう。


向こう見ずの性格のために太った黒人女性が、白人女性を殴ってしまい、

牢屋にぶち込まれて、みせしめに片目をつぶされ陰気で無口になってしまった後、

セリーがミスターに対して啖呵を切って家出を決意する場面を見て、

いきなり大声で笑い出す。


なんとも感動的なシーンでした。


音楽も良かった。

担当はクインシー・ジョーンズ。


この作品を観た後、改めてスピルバーグの映画作りの上手さに唸った私でした。


私は「プレシャス」を未見なので、近く観に行こうと思っているのですが、

どうしても、この作品と比べてしまう事になってしまうでしょう。


映画ファンなら必見の作品です。


がちゃん

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