1900年 | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記
1976年度イタリア・フランス・西ドイツ合作

ベルナルド・ベルトルッチ監督作品。

『1900年』


1900年の夏の同じ日に生まれた二人の主人公。

二人の誕生と成長、二人の間にはぐくまれた友情がやがて裁きあうに至る歴史を縦糸に、そして、ポー河沿いの豊かな平原エミリアを舞台にして、ふたりの主人公をめぐって展開する数々の、波乱万丈の愛とロマンの物語を横糸に、「1900年」は激動のイタリア現代史を壁画のように描く超大作である。


第一部、第二部あわせ5時間16分の長尺映画ながら、まったくそれを感じさせない傑作。


物語は、1945年4月25日ー解放の日から始まる。持ちなれない銃を抱えた農民達がナチスとファシストの残党を追い詰める・・・


その数十年前の事、

1900年の夏のある同じ日にベルリンギエリ大農園に二人の子が生まれた。

ひとりは、ベルリンギエリの大地主の次男の子で、アルフレードと名づけられる。

そして、もう一人は小作人の大家族の孫でオルモと名づけられる。


二人は、少年になり喧嘩しながらも友情を深めていく。


そして、二人が大人になるにつれて、奴隷のようにこき使われて搾取される農民達に社会主義意が根をおろし、ストライキにまで発展する様相が描かれる。


あの時の映画日記

青年となったアルフレードは大地主のあり方に疑問を持っているが、態度は消極的である。

オルモは小作人側を象徴する若者となるがアッチラというアルフレードの農場管理人がファシストになって次第に権威を振るい始める。


あの時の映画日記

こうして忍び寄るファシストの恐怖。

アルフレードとオルモの友情。

強烈な残酷描写が、見事なテンポで描かれる。


あの時の映画日記

ずっと、傍観者のような態度で生きてきたアルフレードが大地主消滅の生き証人として、処刑されずに生きる事を許され、共に老いたアルフレードとオルモが子供のときのように喧嘩をしながら遊ぶラストまで、実に見事です。


キャストも豪華。

アルフレードを演じるのは、ロバート・デ・ニーロ。

青年時代から老いて老人になるまでを凝ったメーキャップで好演。


あの時の映画日記

オルモ役には、ジェラール・ドパルデュー。


そして、アルフレードの妻役にはドミニク・サンダ

実に魅力的です。


そして、極めつけはイタリア現代史の悪魔的な申し子アッチラを演じるドナルド・サザーランド。

その恐怖の演技には戦慄さえ覚えます。


この映画は、私が今まで観てきた映画の中で最も長尺な映画ですが、いつまでも観ていたいと思わせてくれた作品でした。機会があれば一気に御覧下さい!


がちゃん


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