シンドラーのリスト | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記

1993年度(米)作品


自分自身がユダヤ系の血を継ぐスティーブン・スピルバーグ監督が構想から7年の歳月、モノクロ映画ながら25億円の巨費を投じて執念で作り上げたアカデミー作品賞受賞作。

『シンドラーのリスト』


第2次世界大戦下のポーランド。

その南部の土地クラクフに横暴なナチスの嵐が吹き始めていた。

主人公オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)は野心満々の実業家。

一旗揚げようとこの街にやってきた。


彼はあり余る金の力を使って軍の幹部達を巧みに掌中に収めていった。


あの時の映画日記

そしてある日、シンドラーはユダヤ人のシュテルン(ベン・キングズレー)を尋ね仕事のパトナーを依頼する。


シュテルンは敵であるドイツ人実業家からの依頼に戸惑いを隠せないでいたが、シンドラーは、シュテルンの背後にあるユダヤ人の社会のつてを利用して倒産した工場を手に入れ軍用のホーロー容器工場経営に乗り出す。


1941年3月“総督府布告44/91”が出され、ユダヤ人は住んでいた家を追われ、ユダヤ人専用居住区である壁に囲まれたゲットーで暮らすことを義務付けられた。


あの時の映画日記

シンドラーはシュテルンの力を借り、これらのユダヤ人を無償の労働力として、自らの工場に迎え入れる事にした。


彼の考えは当たり、巨大な富を手に入れていく。

そして、将校達を金の力で囲い込み自らは派手なパーティーを開き豪勢な生活を送っていた。

シュテルンに感謝の気持ちを伝えるシンドラー。


しかし、シュテルンは真に心を開く事はなかった。


女関係も派手なシンドラー。

妻は彼の元を去っていく。


1943年2月。

ゲットーは解体され新しくプワシュフに強制労働収容所が作られた。


あの時の映画日記

ゲットーが閉鎖される日、愛人を連れて馬を走らせていたシンドラーは小高い丘の上からその収容所の様子を見ていた。そこでは、信じられない光景が展開されていた。住民を家畜のように追い立てる親衛隊。

あたかも、親衛隊によってゲームのように射殺される住民達・・・


その中にシンドラーは一人の少女の姿をみつける。少女の目前で少年が射殺される。

身を隠す少女。

夜になっても銃声は鳴り止まず辺りには瓦礫のように死体が積み上げられていった。


やがてその収容所に、所長としてアーモン・ゲート(ラルフ・ファインズ)が着任する。


あの時の映画日記

その日から、ユダヤ人にとってその場所は恐怖の処刑場と化していった。


シンドラーは、次第に同胞であるナチスの非道な行動に我慢できなくなる。

自らの資財をなげうって、自らの工場の中に生産率の向上を名目にプワシュフ収容所内に第2収容所を作る事にする。

このシンドラーの私設収容所は、死に直面していたユダヤ人にとっての希望の星だった。


そのころから、収容所の中ではガス室の恐怖が噂される。大勢のユダヤ人たちが姿を消していった。


1944年4月。ソ連が西への攻勢を始める。


ナチスはユダヤ人虐殺の証拠隠滅のため1万人以上の囚人が殺されて焼かれていた。

いつかの、少女の亡骸もシンドラーは目にする。


このままでは、シンドラーの収容所もやがて閉鎖されてしまう。

それは、より多くのユダヤ人が虐殺される事を意味していた。


シンドラーは自分の工場で働くユダヤ人達の命を救うために、決死の行動に出る事になる。



強烈な映画でした。


モノクロの画面がセミ・ドキュメンタリーの緊迫感を盛り上げ、印象的に登場する少女の姿が胸を打ちます。

もっと、もっと救えたのにと苦悩するシンドラー。


未見の方は、ぜひ御覧下さい。

命を考えてください。


がちゃん


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