ペイ・フォワード【可能の王国】 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記
前回の「シックスセンス」に続き、ハーレイ・ジョエル・オスメントの主演映画。

今回はペイ・フォワード【可能の王国】です。2000年度アメリカ映画、ミミ・レダー監督


銃撃戦の現場を取材中、自分の車をぺしゃんこにされた記者に、たまたま通りかかった見知らぬ紳士が、新車のジャガーのキーを手渡す。

「貸してくれるのか?」「いや、君にやる。」唖然とする記者に紳士は言う。「ペイ・フォワード」さ。


病院の待合室。喘息の発作で静止の淵をさまよう少女に、指されて担ぎ込まれたチンピラが、治療の順番を譲ってくれる。驚く父親に、チンピラは言う。「ペイ・フォワードだよ」。


橋から飛び降り自殺使用としている女性を身を挺して救おうとするホームレスの男。「何故そこまでして私を助けるの?」ヤク中のホームレスは答える。「ペイ・フォワードなんです」。


ペイ・フォワード。それは、一人の少年から始まりました。


物語は、トレーバー少年が中学一年になった最初の日。

社会科の授業でシモネット先生(ケビン・スペーシー)が生徒たちに向かってある課題を与えます。


「自分の手で、世界を変える。それが君たちへの課題だ」


「そんな事ができるの?」トレーバー少年は考えます。


少年の周りの環境は最悪。

母親アーリーン(ヘレン・ハント)はアル中、父親もアル中で行方不明。

学校では生徒がナイフを持ち込み、いじめや恐喝が横行しています。

「このクソッタレの世の中をいったいどうやって?」


誰よりも強く世界を変えたいと願っていた少年は、この課題に誰よりも真剣に取り組みます。

少年は、この世界に希望を持ちたかったのです。そんな少年が一つのアイディアを思いつきます。


”ペイ・フォワード”

それは自分が受けた厚意をその相手に返すのではなく、身の回りにいるほかの人3人におくること。


さっそく、自分で実行し始めた少年はホームレスを家に泊めたり、母親と先生の仲をとりもつきっかけを作ったりします。

しかし、現実にはなかなかうまくいかない。少年は、自分の計画は失敗だったと考え始ます。


しかし、ペイ・フォワードのムーブメントは思わぬ広がりを見せ始めていました。


彼の計画は、本当に世界を変えることができるのでしょうか・・・


この映画に登場する人物は、みんな少なからず心に傷を負っています。それぞれ孤独に苛まれています。


物語の舞台はラスベガス。

この華やかな場所で暮らす、寂しい心の人間たち。その、コントラストがこの物語を優しく切なく演出します。


あえて、言葉を選ばずに言えば”親切のねずみ講”の映画なんですがラストまで席を立つことができませんでした。自分は、どうなんだろうと・・・


夢物語で、リアリティがあるわけじゃありませんが何故か説得力のある映画です。

未見の方は、是非どうぞ!


がちゃん




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