熊本県立 熊本工業高等学校 | 校歌の広場

校歌の広場

高校の校歌についていろいろ書き綴っています。
高校野球でも流れたりする、校歌の世界は奥深いですよ~

今回は、熊本県の熊本工業高校です。

 
熊本市中央区にあり、熊本県の工業学校では最古で120年以上の歴史があります。
学校の近くには水前寺公園があり、ここは熊本藩によって整備された庭園で、正式名称は"水前寺成趣園"です。
園内には阿蘇山の伏流水が湧き出る池を中心に、阿蘇や熊本城などを借景にした回遊式庭園で観光スポットや市民の憩いの場になっています。
 
明治31年に熊本県工業学校として創立、学制改革で熊本県立工業高校となったあと昭和26年に現校名になりました。
校歌は作詞:八波則吉 作曲:永井幸次で、昭和12年制定です。
熊本工 (全2番)
 山は大阿蘇 地軸揺りて
 大空焦がす 久遠の神火
 川は白川 昼夜分かたず
 清流滔々 巨海へ放る
 大なり山河 我等の揺籃
 
旧制時代は3番まであったようです。
綾に尊きみこと畏み、至誠の真道 只一筋に…」と、戦前の思想が強いとの理由で3番は歌われなくなりました。
また、1番4行目部分も時代によって揺れがあるようです。「巨海に至る」「巨海に放る」などがありましたが、現在は「巨海へ放る」で落ち着いています。
未確認ですが、旧制時代にはもうひとつ、山口白陽・金堀伸夫作の"第二校歌"があったようです。こちらは歌詞等は不明です。
 
戦前から熊本県の高校野球を牽引してきた名門校で、県ではダントツの出場回数を誇ります。
昭和7年夏の初出場から春夏とも21回ずつの計42回昭和9年・12年・平成8年夏と3回の準優勝を誇り、通算勝利は45勝にもなります。
平成8年決勝は、9回にサヨナラ勝ちのチャンスを"世紀のバックホーム"に阻まれ、惜しくも優勝はなりませんでした。
今夏も熊本県代表として出場、悲願の初優勝に向けて頑張ってほしいですね。
 
さて、高校野球も始まり佳境に入っていきますが、私事で明日から1週間ほど更新を停止します。
ご了承くださいませ。