大阪府私立 興國高等学校 (元号シリーズ その30) | 校歌の広場

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高校の校歌についていろいろ書き綴っています。
高校野球でも流れたりする、校歌の世界は奥深いですよ~

今回は、大阪府の興國高校です。

興国は1340年~1346年の7年間続いた元号です。
室町・南北朝時代の南朝方で使用され、時の将軍は足利尊氏でした。

大阪のミナミ、天王寺区にある学校です。
すぐ西に天王寺の名前の元となった四天王寺があります。
四天王寺は、法隆寺と並び聖徳太子が創建に関わった寺院とされ、建立は1400年以上も昔と謂われています。
何度か焼失や倒壊もありましたが、その都度再建されて往時の姿を伝えています。

大正15年に興国商業学校として開校、学制改革で興国商業高となったあと昭和36年に現在の興国高となりました。
商都・大阪の商人育成のための学校でしたが、現在は自分の長所や得意分野を伸ばす「オンリーワン教育」を行っているようです。
校歌は作詞:土岐善麿 作曲:小松耕輔で昭和6年制定です。
興国 (全2番)
 東に伸びて大阪や 都のさかえ
 西に開けて はるばると
 世界につづく 武庫の浦
 その広けきに 競はんと
 み国のために われらが果す新使命
 進取の精神 いざいざともに
 興國高校 名にこそ負へや

作詞者の土岐善麿氏は、全国で数多くの校歌を作詞しており総数は判明している分で280校、高校に限れば80校ほどのようです。
特に昭和20年~30年代にかけてのものが多い中、昭和6年の当校は最初期の作となります。

高校野球では、春5回・夏2回の甲子園出場があり、昭和43年夏には優勝の快挙を遂げています。
昭和50年夏の出場が最後となっていますが、近年上昇気運の気配がありますので、復活してほしいですね。