◆おまけ「この素晴らしい世界に祝福を」

 

 

政府、物価高対策に9800億円。政府が電気ガス料金、ガソリン価格の高騰対策として支給している補助金に、2024年度予算の予備費から9800億円程度を支出する方針を固めたことが昨日わかりました。一旦終了した電気ガスの補助は、8月から10月の使用分を対象に再開し、ガソリンは年内いっぱい継続することが決まっています。物価高対策に使い道を限定した予備費から財源を手当てします。

岸田総理大臣は、昨日の政府与党の連絡会議で、予備費の支出を9月3日の閣議で決定する方針を明らかにしました。電気ガスガソリンの補助金は、世界的なエネルギー価格の急騰を受けて導入され、これまでに合わせると10兆円を超える予算が投じられました。物価対策に9800億円を支出するということですが、これは森永さん、どうご覧になりますか?


「やっぱり今、家計の状態、消費とか賃金とか諸々見ていると非常に弱い、これはもう間違いないことで、そこに対しての支援ということなので、経済的には当然プラスだろうと思います。ただ、やっぱりその、あくまでこれで目先の話なんですよね。はい。で、じゃあ結局いつまでやるんだっていう議論が絶対出てきちゃうわけなんですよ。なので、やっぱりこの目先の対策を発表すると同時に、中長期的なエネルギー対策っていうものも考えなきゃいけないと。本来であればそれがまさに今の総裁選とかで、ええ、各候補から具体的な話が出てくるといいと思うんですけれども、今のところそんなに具体的な話は出てこない。はい。例えば脱原発みたいな、大きい括りの話はもちろん各候補者から、まあ人によっては出してますけども、でもそれって言うのは簡単だと思うんですよね。じゃあ代わりにどうする? そのうちでは間に合わない、いつまで支援しますよっていうのを、やっぱりこう両方見せていかないと、国民からしても、実際この間、補助金一時的に打ち切られてるわけですし、ええ、次いつ打ち切られるんだろうっていうのがやっぱり根底にある。なかなか消費とかもしないで、その時に備えようという形で節約してしまうわけですから、やっぱりその、具体的に短期的にはこう、中長期的にはこうっていうのを見せていかないと、なかなか本当の意味での不安を払拭するってことはできないんじゃないかなと思いますよね。」

電気ガス補助金は、電気ガス会社への支給を通じて、請求の料金から差し引かれる仕組みです。5月で一旦打ち切りましたが、政府は酷暑対策を理由に再開しました。8月・9月は電気が1kWhあたり4円、ガスは1立方mあたり17.5円を補助して、10月に減額して終了します。一方、ガソリン補助金は、石油元売り会社への支給により、店頭のレギュラーガソリン1Lあたりの全国平均価格を175円程度に抑制しています。中東情勢も不安なところではありますけれども、高熱費やガソリン価格はしばらく抑制されそうだということです。

そうなるでしょうね。ただやっぱりこの辺りも過去にやってきた政策っていうものの振り返りをちゃんとしてほしいなと思ってまして、はい。まあ、要はガソリンとかがですね、こう、二重課税、三重課税になってるみたいな話の中から、トリガー条項の話も散々出てきたわけですけども、結局あれは、話は出ましたけど、何もしないままここまで手をつけませんでしたね。

そうですね。だからそのトリガー条項を発動した時のいわゆるその減収分と、実際その後、トリガー条項を触らずに補助金でずっと来た今まででは、補助金の金額結局どっちがその数字的には上だったのかというのを見た方がいいと思うんですよ。

 

結局、そんなに補助金とか出さなくても、税の方をいじった方が良かったんじゃないかみたいな、

そういう議論って全然出てこないじゃないですか。それをやっぱり総括とか検証してほしいなと思います。

やってはいるけど、「トリガーやった方が良かった」って言ったらもう出さないですかね。

そうですよね。あとやっぱり総括しない、検証しないっていうのは、やっぱり自分の過去の判断が誤ってたっていうことを認めざるを得なくなるから。でもそれは検証すべきだと思うし、次にもまた似たようなケースが出てくるでしょうから、そういう習慣をつけなきゃだめですよね。