城に一人帰ったレナ。
王と王妃にその事を話したのだ。
王が小声でやはり。と言った気がしたのだが、
そんな事はどうでもいい。
帰って王がレナに渡したのは、
代々家に伝わる継承品だった。
でも、それの正体は、
目覚めた人間の中に、
7人の選ばれし者がいるらしい。
その「資格」が正体だ。
そして、レナ自身も選ばれし者である。
その指にはまる大切な指輪が。
『あの人』からもらった指輪が資格だ。
「王様、一つ聞いてもよろしいですか?」
辛そうに顔を上げる王。
「貴方は、本当に彼らの親ですか?」
「!!」
「気がついて居られたのですね。
やはり貴女の母はもうすでに・・・。」
「はい、私の母は相当前に消えてしまっています。
居ないんですよ。選ばれし者には、
親が必ず居ないんです。」
たとえば、その人が男だったら父親が、
女だったら母親が。
「貴女の言う通りです。
私たちはあの子たちと血が繋がっていない。
正確には私の姉と、主人の兄が、
あの子らの本当の親です。」
「だが二人ともある日ぱったりと消えてしまった。と?」
「そうだ。兄は息子たちが心配しない様に、
瓜二つの私たちを宮殿に置いたんだ。
それに、王が居なくなると民の反乱が起こるかもしれんしな。」
部屋が静まり返った。
レナはこんな所で立ち止まっててはいけないと思いながらも、
大切な仲間をまた失ってしまった事を、
何とも言えない気持ちで押さえつけていた。
「とにかく、マルスにそれを渡してくれ。」
青い石が入ったブレスレット。
じっと眺めていると、
光ったような気がしたが、
きっと気のせいだろう。
「じゃあ私は・・・。次の星に行く。」
空に大きな渦が現れた。
この世には4つの星がある。
しかし、その星を渡ることは不可能と言われ、
唯一、選ばれし者は渦に飲み込まれる事で、
瞬間移動、つまりワープすることが出来るのだ。
移動先は、その者がもっとも願う場所。
しかし、瞬間移動は体を痛めつけてしまう。
レナは覚悟をして渦に入っていった。
「リンちゃんによろしく言っといてね。」
そう言って手を振るレナ。
渦の中で、こんな事を考えていた。
『あいつに会いに行こう』
だが、体への負担が激しく、
レナは意識を失った。
=終わり=
