古びた塔から出た二人。
来たときと違って、
外に出ても鈍よりとしている。
その時、何かに気がついたレナが、
急いでマルスに喋りかけた。
「 ! !!」
え?聞こえないよ。
次の瞬間。
刃物がマルスの背中を引き裂く。
血がマルスの服を赤く染めていく。
まるでレナの髪の毛の色のようだ。
「見~つけた。」
『何故、私ではなくマルスを!?』
「あぁ、気になる?
だって、君って油断しないからさ。
それに目覚めた人間なら君じゃなくてもいいんだよ。」
「マルスを放せ!連れてくなら私を連れて行け!」
その言葉を無視して、
男は何処かへ消えていった。
一人悲しく見上げる空は、
いつもよりも滲んで見える。
頬を何かが伝って来た。
=続く=