(この話に出てくる人名、設定は現実とは関係ありません。たぶん。)
「暇だねー」
「雨だしねー、みんな帰っちゃったかもねー」
えりおはカウンターに頬杖をつくそらに肩をすくめてみせた。
「そうだ、いい事思いついちゃった」
「え、なになに?」
「あのね、そらさん、こうやって髪上げて、前髪こうすると、
で、黒縁眼鏡かけると、ほら、オトコマエ!」
「おいーやーめーろーよーwえーりーおーww」
「やめないよー、もう、そらさんカワイイ!食べちゃいたい」
じゃれあう二人のはしゃぎ声は分厚いドアを通して店の入り口の外まで聞こえていた。
その声を耳に、みなみはドアを開けるタイミングを逸し、ただ立ち尽くしていた。
疎外感?嫉妬?この胸の中のもやもやした気持ちは何?
照れるそらにえりおが顔を寄せ、めがねをかける様が脳裏をよぎり、
みなみはうつむき、足音を立てないようそっと階段を降りていった。
(続かない)
