見てきたので書きます!
1と2の話はこちらにるろうに剣心 京都大火編

この前も言いましたが私小さいころ、るろうに剣心のファンだったものの、あんまり内容を覚えているほどではありません。なのでコアなファンではないということを念頭において読んでください。


これを読む皆さんは1も2も見ていて雰囲気わかっていると思うので今回思ったことだけかきますね。


あらすじ(思い出して書きますが細かい設定間違ってるかも笑)
前回海に落ちた剣心は師匠の比古清十郎に助けられた。志々雄を自分の命に変えてでも倒そうと強く決意し、師匠に奥義を教えてもらおうとする剣心。しかし師匠は剣心に足りないものがひとつある、それがわからなければ自分が剣心を殺すと言う。一方黒船で東京に襲撃を加えた志々雄は政府に対し、剣心を処刑せよと命令する。志々雄の力に屈した政府の重役達は剣心を指名手配とする。薫も海に落ちたのだが、地元の人に助けられ診療所で目を覚ました。剣心が指名手配されていると知り 左之助と弥彦と東京に急ぐ。
また蒼紫は道中で待ち伏せをして剣心の命を絶とうとする。



蒼紫の取ってつけた感やばい↑笑

とまあ前回同様、ながーい映画内容もバトルもてんこ盛り
1,2作目と違うのはちょっと恋愛はおあずけ」「常にマジってところです。

1作目は「こんにちは、こんな映画です。」
2作目は「ちょっとオオゴトになってきましたけど、前回の雰囲気は残します。」
3作目は「ついに本気をみせますよ。これはアクション映画なのです。」

そんな感じです。


アクションはやっぱり超人的な動き。
いやいや、動きおかしいだろと、1作目から気になっていた方も多いはずですが、これはどうやらMARBELとかの「スパイダーマン」とか「マイティ・ソー」などのヒーローものの映画のように、非現実的な動きをわざと入れているとか。
スパイダーマンはもともと超人的設定ですが、るろうに剣心は、私達はどうしても「人間でしょ?」と思っているせいで気になっちゃんうんですね。でも漫画をよむと、まあフツーの人間ではないでしょ笑。そこも忠実に再現しちゃうよ!てな映画です。


戦ってる時にどこからともなく火が…
福山さんも飛びますよ…
え、燃えるの?
いやその傷やばいよ普通なら死ぬよ…


いいんです!だってこれ漫画のヒーローなんですから。ほら、テニスの王子様とかを現実的に映画化しても面白くなくなるでしょ←。そういうことだと私は理解してます。


構成としてはさっき行ったように蒼紫が取ってつけた感ありますが、まあ別にそこまでやいやい言うほど厳しく見てないので「笑」くらいですみます。
感動と宣伝してますが、あんまり感動内容は組み込まれてなかったかな…
どっちかというとアクション90%くらい。薫もほぼ出てこないし剣心ひとりの動きが多いです。だからきゅんきゅんシーン♡を求めていくとちょっと寂しい笑
緋村剣心の可愛いシーンも皆無でした。常にマジってこのことです。
あ、でも最後にちょっとキュンとするのがありました。


肝心のアクションですが、前回同様いろんな人の殺陣が見れます。
前半はメインは福山さん、伊勢谷さん、後半は神木くん、江口さん、藤原さん。3作目で特に頑張ってたのは福山さんと神木くんかな。福山さんの殺陣ってあんまり見れないですね。それに神木くんの素晴らしい演技(彼の演技は一番違和感がなくて好き。役が好きなんだなーって分かる)と殺陣はさらにパワーアップしてます。



1,2作目を見た人はぜひ映画館で見に行ってみては!




あと個人的にウケた(好きな)ポイント
(私は基本突っ込みどころがある映画が好きなので批判じゃないですよ。)

・剣心の服の色ってきっと考えぬかれて選ばれてるんだな…いい色…
(上品な紅に、袴がすこし青みがかった灰色でお洒落な色味)
・江口さんのタバコの捨て方(口からペってやつ)が神レベル
・蒼紫、最後の戦いの場にどうやって来たんだ!
(見たら分かる。いきなり登場するから。)
・福山さんの顔芸(レア。しかしどことなくガリレオ臭が…)
燃えたー!まじか!そこ燃えるのかー!
・最後の場面、斎藤一、一人だけで可哀想…しかし彼だけ元気だな…(見たら分かる)
・神木くんの演技神レベル
・蒼井優の怒ったところの演技好き
・藤原竜也の声がどうしても気になる笑
てか福山さん強いんなら彼が志々雄を倒しに行けば……


はいなんでもありません。




すこし痛そうなシーンあり
血もたくさんあります
ちょっとそういうシーン多いかな
残虐とまでは行かないけど
お子さんでも行けると思います。
苦手な人は避けてね



以上です。



映画評論・レビュー ブログランキングへ
読者登録してねペタしてね


みにいってきました!
原題:BARFI

TOHOシネマズで上映されてます。人気なのでミニシアターでも公開予定。
今期ボリウッド映画No.1と言われるバルフィ。映画評価も高い。
これはボリウッドの新境地を切り開く誰もまだ出会ったことのない映画です。
すべての映画通におすすめ。書きます!長くなりそうです笑


バルフィ:ランビール・カプール
ジルミル:プリヤンカー・チョプラー
シュルティ:イリヤーナー・デクルーズ

あらすじ
生まれつき、耳が聞こえず、話せないバルフィは、眼差しと身振り手振りで豊かな感情を完璧に伝え、街中の人気者。いつもいたずらを仕掛けて警察との追いかけっこが日課。そんな彼に、2人の女性が密かに想いを寄せることとなる。1人は、資産家の男性と婚約していたシュルティで、バルフィと運命的に出会い恋に落ちた。しかし、一方で安定した未来も捨てきれず、婚約者とバルフィの間で気持ちは揺れ動く。もう1人はバルフィの幼馴染で、自閉症をもち、家族からの愛情を受けずに育ったジルミル。ある日偶然の再会を果たした彼女は、いつも優しくそばにいてくれるバルフィにだけは心を開いていく。


こんなかんじの話なんですが、バルフィの最期において、過去の話をみんなで振り返る形で物語は進んでいきます。「きっと、うまくいく」とか「スチューデント・オブ・ザ・イヤー」と同じですね。だんだん過去の出来事がわかってくる形です。


時系列的にいうと
シュルティにバルフィが惚れる→シュルティも好きになる→シュルティは婚約者が→バルフィ一旦失恋→ジルミルとの再会→ジルミルとバルフィの仲が深まる→さてどうなるかな??こんくらいがネタバレ無しでいえること。



そして恋愛と絡んでくるのがジルミルの誘拐騒動バルフィの父の病気とか。とくに誘拐騒動についてはネタバレになるので詳しく書けないのですが、話の核となってきて、途中ミステリー映画じゃないか!と思うこともありました。そのくらい謎がたくさんあって、だんだんわかってくるというかんじです。誘拐容疑を掛けられたバルフィが過去を話すのです。そうです過去の回想のなかで、さらに過去を回想するんです笑。うん、結構構成が難しい笑。時系列順に組み立てろといわたらちょっと戸惑います。でも大切なのはそこじゃなくて人の気持ちの変化とかなんです。だから多少わからなくてもOK!話のポイントには十分ついていけます。

ここからは見どころを箇条書きで




◯映像と音楽
ボリウッドできになるのは音楽ですかね。ダンスは噂通りありませんでしたが、歌は他のボリウッド作品より多く入っていたように感じます。そしてどれもインドっぽくない曲です。ワルツのリズムが多く、「これ、フランス映画だから」「これ、スペイン映画だから」と言われると信じてしまいそうなくらいヨーロッパっぽい感じです。うんなんかパリっぽい。歌がないところもサウンドトラックがふんだんに使われていて飽きることはありません。謎の音楽隊3人組がちょいちょい出てきます。下に音楽2つ貼っときまーす。
映像はポスターでも分かるように色彩鮮やか。どの町でとったの!行きたい!と思うような物語の舞台。シーン一つ一つに美しい映像美が仕組まれています。
ふと見終わって気がつくのですが、バルフィはもちろん一言も話さないし、ジルミルもほぼ言葉を話さない。つまり映画の半分以上は無声だったことになります。なのに全然そんな記憶がないむしろ騒がしかったという印象です。
「あれ?そういえば喋ってないよねバルフィ!」というのが素直な感想。
これは演技もあるし、映画の音楽と構成によるものも大きいと思います。
なのでサイレント映画みたいなんじゃないの?という人は心配無用です




◯演技:特にバルフィとジルミルについて。
この映画は特に演技が見どころ。もうすごいです。
バルフィ;
なんといっても彼の演技は逸脱。さっきも書きましたが、人々の脳裏にはバルフィが話していた記憶があるんです。でも彼は喋ってない。身振り手振りで感情を表現します。ジェスチャーなので捉え方は人それぞれだけど、字幕を読むのではなく彼の顔をみて観客の私達は「直接」彼の言葉を聞くことができるのですこれってすごい体験だと思いませんか??映画館で是非体験してみてください。本当に彼の演技はすごいです。
字幕読まなくて済むのでじっくり彼の顔を眺めて、彼の演技を堪能できます。
★インド特有のジェスチャーもあります。参考程度に。
謝る→耳たぶ触る。Yes→首を横にかしげる。
あと個人的に最上級の土下座がでてきておおっ!っとなりました。祈りの時にするポーズなんですが、うつ伏せで寝転んで手を頭の前に伸ばし合わせるポーズです。

ジルミル;
そしてこの映画一番の演技派はプリヤンカー・チョプラー。演じるのは自閉症のジルミル。彼女はとっても可愛くて見た目的には16歳くらいに見える。




しかし演じているのは当時20代後半のプリヤンカー・チョプラー。そして彼女、この映画ではもじゃもじゃあたまで出ており「美人でナイスバディ」な役柄ではないのですが、なんと彼女ミス・ユニバースです!!!!
写真こちら↓世界の美人ランキングにも入ってますよ。




インドではトップの女優さん。前に感想を書いた【闇の帝王DON】ではSRKと共演する敏腕刑事ヒロイン役です。その基礎知識をもって彼女の演技をみるとほんとうにすごい。(自閉症らしいというのは私には判断しかねますが)心を閉ざした少女という役柄を素晴らしく表現できていると思います。障害者を馬鹿にする作品だという意見もありますが、彼女自身真剣に取り組んで演技しているのが伝わりますし、この映画は『障害を持つこと』(何を障害と考えるかも議論するところがあると思いますが)をメインとしているのではなく、3人の人間の愛というものを描いた作品であると思います。実際見てみると、耳が聞こえないとか人と接するのが苦手だとかそういうことで愛が形をかえたりなんてしていませんでした。みんな同じ人間です。心の中はみんな同じです。ただ音が聞こえないと大切な事を見逃したりとか、彼らは普通に生きているのにどうしても生じてしまうハンデというのも描かれていました。



◯オマージュ
この映画、ボリウッド映画にありがちなオマージュがたくさん…ということなんですが…。すみません勉強不足でわかりませんでした!笑
『チャップリン』『雨に唄えば』『アメリ』『黒猫・白猫』とか入ってるそうです!
映画通の方は楽しめると思います。まあそれを知らなくても、いつまでも飽きさせない展開。この映画二時間超えと、それなりの覚悟をしていったのですがあっという間でした。



◯で、結局どんな映画なの?普通に面白いの?
構成要素としては恋愛70%ミステリー30%という感じです。それを軽いコメディタッチで描き出していきます。馬鹿騒ぎというわけではなく、あっさりとした優しいお菓子のような笑い…。ああ『バルフィ』ってインドではお菓子のことらしいですね。彼の名前は本当は違うのですが、なぜそうなったのかも映画の中でわかります。

そして覚悟しないといけないは3人いるので一人の恋はかなわずに終わるということ。なので全員ハッピー!ってわけではないです。なのでちょっぴり悲しいエンドともとれることになります。

映画の構成や音楽、演技を堪能したい人にはもってこいの力作。映画通にはぜひ見ていただきたいです。特にボリウッドは歌って踊るだけでしょ?とバカにしているあなたに!笑

あと主人公とヒロインを少しハンデがある設定にしたのが嫌な人もいるかも(前に書いた馬鹿にしているのではという目線で見るとね)。それも人それぞれだと思うので気に入らなさそうだったら見ないでおきましょう。どんな演技かは下の動画見て下さい。

でも私は映画好きの人生のうちに見てよかったなと思う作品でした。

早速音楽を買おう!



==動画==
この映像は楽しい場面だけ集めて編集したかんじ。
いきなり見てもあんまりネタバレにはならないので雰囲気をつかむためにどうぞ。
まあだいたいこんな雰囲気ですすむのですが、シリアスな場面もありますよ。


こっちはジルミルとバルフィの演技を挿入歌をバックに編集してあります。二人の演技をちょっと見たい方はどうぞ。インドっぽくない音楽。





ほんわかした気分に浸りたい方はどうぞ。
見た時もそうですが、あとからいろんなことを考え巡らせることが出来る作品。
見たあとも映画の深さを堪能できると思います。





子供から大人まで見れます。
むしろお子さんでも十分に楽しん見れるのではないでしょうか。
小さい頃にこれをみたらより深い人間になれただろうなと思います。


長くなりましたが以上です。
余談ですが、インド映画はミニシアターで最近見ていたので
TOHOシネマズでみると音響がすごく良くて驚き!
ぜひ今週までに見に行くことをおすすめします!
でも無理な人はお近くのミニシアターまで足を運んでね!


原題: the Lunchbox
制作:インド・フランス・ドイツ


製作国が複数なのでボリウッドには分類してませんがインドが舞台です。
言語はヒンディー語です。
ラブストーリーというより、人の心の変化を描いた映画だとおもい、映画ドラマに分類しました。

すんごくいい映画でした。


あらすじ
大都市ムンバイのオフィス街では、昼時にダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人が、慌ただしく複数の弁当箱を配って歩く。
ある日、主婦イラが夫の愛情を取り戻すために腕をふるった4段重ねの弁当が、男やもめのサージャンのもとに誤って届けられる。イラは空っぽになって戻ってきた弁当箱を見て喜ぶが、その弁当を食べたはずの夫からは何も反応がない。
不審に思ったイラは翌日、弁当に手紙を忍ばせる。そこから二人の文通が始まる。
サージャンは妻をなくし、それから仲良い人もいず、一人の人生を送っていた。そして退職が近づく中、引き継ぎの新人も彼の生活に介入してきて、彼の気持ちが少しずつ変わっていく。一方イラのほうは、テレビのニュースの母子の自殺をみて考えたこと、夫の浮気に感付ついたこと、弟のことなど手紙に綴っていく。
二人はいつしか静かに惹き合っていくが…。


2013年・第66回カンヌ国際映画祭監督週間で観客賞を受賞。



てなかんじは予告からもなんとなく予想できるとおもいます。
この映画は地味だ、最後がよくわからない、などと言われていますが、それは「きっと、うまくいく」や他のインド映画と比べられるためと思われます。
あれを望んでいくとこの映画は全く違います!!!!だから注意!!
大人びた、繊細な心を、役者の表情や言動で紡いでいく映画です。でも原点は多分一緒。「きっと、うまくいく」と描き方が違うだけです。



実際、挿入歌はありません、すこし物悲しいサウンドトラックがたまに流れるくらいです。あとは自然の音を大切にとっていると思います。列車の音であったり、仕事場の音であったり…そういう意味では静かな映画です。踊るなんてことは全くありません。
だって手紙のやり取りなんですよ。だから主人公たちは行動する時静かに行動します。ひとりで喋ってたらおかしいでしょう笑
かといって雰囲気映画なのか、というとそうではありません。
ちゃんと一つ一つの言動に意味があります。意味のない雰囲気だけのカットなんてありませんでした。そういう意味では見やすいと思います。



そうそう、退屈な映画では全くありませんでした。(そりゃあ、【歌って踊る】を望む人には退屈だと思いますが…笑。それはジャンルが違うものを比べるというものです。)
場面展開もよく考えられています。



お弁当に手紙が入っているのですが、その内容は観客も知らないことが書かれています
両方の状況をわかっている観客はもどかしいのでは?という心配はありません。
どういうことかというと、イラとサージャンの行動は最初場面をみたときよくわかりません、その後の手紙で明かされるのです。
そうだったのか…と手紙を読んでいる主人公たちの気持ちを一緒に味わえることができる、その作り方には感動しました彼らが何を考えていたのか、私達も手紙を読む方と同じ『時』に知ることができるのです。


そしてドタバタコメディではありません。
笑うところは結構ありますが、ゲラゲラ笑うのではなく、くすくすと笑えます。ちょっとふりかけたスパイスのように上品に入っています。


とくに重要なのはサージャンの部下の新人。彼は孤児で彼の後を次ぐことで出世できると喜びます。しかしサージャンはそんな彼を最初鬱陶しく思います。しかし、どんなに突き放しても彼はサージャンに声を掛け二人の絆が深まっていきます。彼は本当にいい役です。すごく人間味にあふれているのに、同情や感動を強要しない人柄というか…。あっさりと深いそんな人物です。書類の上で野菜を切りながら通勤する彼はすごい笑


あと私が特にいいなあとおもったのは最初は堅苦しかったサージャンが手紙によって少しずつ変わっていく姿でした。たばこをやめてみたり、近所の子供に優しくしてみたり、妻の好きだったビデオを一晩中みたり…。新人との仲が深まる姿もいいなあと思いました。
サージャンの細かい演技も見どころです。いったん文通が始まると、手紙が気になってしかたがないが、誰にも邪魔されず読みたいため周りを気にする可愛さ。お弁当が仕事中に届いたら、思わず匂いを嗅いでしまう可愛さ



もう一人いい人物がいました。イラのアパートの上の階に住んでいるおばさんです。イラはおばさんになんでも相談しますが、おばさんはいつも声だけが帰ってきます。上から籠を落としてスパイスをくれたり。そんなおばさんとおじさんの話も手紙の内容に入ってきます。



よくあるインド映画は『おもったその時に行動だ!』みたいな恋愛がほとんどですが、こちらは既婚の主婦と退職前のサラリーマンということがあって、『じっくりと考えて行動するタイプ』の恋愛です。少しずつ変わっていく心の変化を絶妙にとらえたシーンを積み重ねていく映画なんです。




で、オチなんですが。
「意味がわからなかった」「最後どうなったの?」「突然すぎる」という評価があったのですが…。

え、オチ、あったじゃん。

とかおもったのですが…。

ここからちょっと最後の場面について述べますので飛ばす人はどうぞー
でも軽く書くのでそこまでネタバレというわけではありません。
この映画はそこに行くまでの心情の過程が一番味わい深いところなので…。

*******************

めぐり逢わせのお弁当 最後の場面・オチについて

イラが若くて未来があることを思い、サージャンは自分が年老いているため合わない決心をしていた。イラは娘とサージャンの職場を尋ねるが、彼はもう退職したあとで遠くに引っ越すことに決めていたことをしり、しかたなく暗い気持ちで家に帰る。サージャンは隠居生活をおくるため列車に乗るが、やはり家に戻ってくる。イラは一人で今日家を出ようか…という思いを誰にだすこともない手紙に綴り、窓辺で思いにふける。いっぽうサージャンはお弁当の配達人たちに(多分イラの居場所の)話を聞き、彼らと、そして毎日運ばれているお弁当達と一緒に、(多分イラの場所へいくため)列車に揺られる
ここで終わります。

*********************
ネタバレおわり!

()の中は私の解釈。完全にそうだとおもって、オチめっちゃあった!と思いました。
しかし一緒にいった人は、「え、イラのとこにいったのあれ。」と言われて驚愕!え、そうじゃないの??だってお弁当配達のひとたちにめっちゃ話聞いてたやん!お弁当と一緒に職場に行くわけ無いでしょ?だったらイラのところじゃない??って言ったら、「なるほどインド人の考えやね!ポジティブ」といわれたのですが…。




まあいろんな解釈があるけど、つまり、
二人の行動が変わって、特にサージャンの行動が変化して、これから新しい歯車が動き出した!ってところで終わります。


たしかに場面的には「ここで終わりだ!」ってかんじのところはなく、いきなりエンドロールになりましたが、私はそれがむしろ良かったと思います。あとで考えると、ふむふむ、なるほどここから次の物語が始まるってところで切ったんだな、と納得できます。


いままでの歌って踊るタイプのインド映画は「解決だー!終わりだー!」的なところが見どころだったんですが、これは違うタイプの映画ですね。
たまにブチっと終わるタイプのものがありますが、そういうイライラ系(笑)ではなくかえってお洒落だったと思います。


泣けるのか?という質問には
大号泣シーン、ここぞ泣いてくれシーンはありません。日常と一緒ですね。悲しいこともある、辛いこともある、でもなんとなく時間が過ぎていく、心にじわーっとくることのほうが多い。そんな雰囲気です。



社会が発展すると同時に、家族に、周りに目を向けることがなくなった、そんな社会で息づく人間味を描いた繊細な作品だと思います。



子供から大人まで見れる作品となっていると思います。
私は久しぶりに人の気持を書くのが上手な脚本の面白い映画だなあと感じました。


じんわり度10点
インド9点
お弁当いい匂いしそう度10点
少しの悲しみ9点
少しの喜び9点



歌わない踊らない、ちょぴり大人なインド映画
ボリウッド私は無理だった…という人もこれはかえっていいかもしれません。
本当におすすめですよ。



ペタしてね読者登録してね


映画評論・レビュー ブログランキングへ