☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

「じゃぁまず一番最初に案内したいのは…」

 

ビジネスバッグ一つをぶら下げて身軽になった俺が

風間先生に案内されたのは…

 

「じゃぁ〜ん!ここです!

めっちゃ美味しいですから!」

 

なるほど…やっぱりな。

美味い店って言ったらラーメン屋に決まっている。

 

古びた赤い暖簾を割ってガラス戸を開けると

「ぃらっしゃいっ!」の掛け声と共に雅紀の店と

ちょっと似てる匂いがした。

 

カウンターの向こうから中華鍋を振りながら笑顔を向けた大将が

 

「あれ?風間先生、お客さんですか?」

 

風間先生の後ろから入ってきた俺を認めて会釈をした。

 

「お客さんって言うか…有岡先生がお休みしちゃったんで

助っ人に来てくれた櫻井先生です」

 

紹介されてペコリと頭を下げて

 

「青島から来た櫻井と申します。

今朝 島に着いたばかりなんですが

風間先生の一押しのお店って事で連れてきて頂きました。

夏休み中の短い期間ですがよろしくお願いします」

 

「あぁ…そうですか!有岡先生の?」

 

うんうんと得心して

 

「風間先生一押しですか?

それは光栄ですね。

そう言われちゃサービスしない訳にはいかないなぁ〜」

 

大将が嬉しそうに笑うと

 

「あれ?じゃぁ紹介した僕にもサービスして下さいよ」

 

風間先生が割り込んでくる。

 

「風間先生は雄也の先生だからサービスしたら

賄賂で捕まっちゃいますよ」

 

雄也?

 

「大将の息子さんです。僕が受け持ってる二年生なんです」

 

あぁ…なるほど。