☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





「患者さん本人も不安でしょうから
顔を見せてあげてください」

と先生に言ってもらって処置室の中に案内される。

カーテンで仕切られたベッドに横たわっているのは
いつもの太陽みたいなオバちゃんではなく
すっかり病人の顔をして弱々しい表情を浮かべたオバちゃんだった。

「すまないねぇ…」

俺達を見て謝るオバちゃんに

「何言ってんだよ!
痛いなら痛いって早く言わないからっ!」

オバちゃんの顔を見て安心したのか
いつもは穏やかな物言いの智が子供を叱りつける親の口調になった。

「少し入院してから手術する事になるみたいだけど
難しい手術じゃないから大丈夫だって…」

俺が言うとオバちゃんが「うんうん」と頷いて

「世話かけるねぇ」

「そんな水臭いことを言うとまた智に叱られるよ?
俺達の方が今まで散々世話になってきたんだし
オバちゃんにはまだまだ元気で居て貰わないと困るんだから
丁度いい機会だと思って少しのんびりしたらいいよ」

「そーかい?」

俺達が揃って大きく首を振る。

「じゃぁお言葉に甘えさせて貰おうかね…」

そしてオッちゃんをチラッと見ると

「でも…トーチャンは一人で大丈夫かね…」

オバちゃんも大きな子供を心配する親の口調で言う。

「オッちゃんのメシは俺が届けるから大丈夫だよ」

智が言うと

「ガキじゃねぇんだ…
手前ぇの事くらい手前ぇで出来らぁ…」

オッちゃんが苦虫を噛み潰したような顔をする。

強がりを言うオッちゃんにオバちゃんが

「それならいつもやってくれりゃぁいいのにねぇ…」

「いちいち五月蝿ぇんだよ。お前ぇは…」

二人の掛け合いがいつもの調子に戻ってきて
俺達が声を上げて笑うとオバちゃんもいつもの笑顔になった。