☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





「大丈夫です…
こんくらいじゃ凹みませんよ」

クスリと笑いながら言うと

「あ、そ、そうなのか…?」

大野さんが そんな俺を見てホッとした顔をする。


いつもちょっとした事で凹んでばかりだった俺。
でももう…
今の俺は…一ヶ月前の俺じゃない。

大野さんと一緒に過ごしたこの一か月で
少しは変われたと思うから。

しくじる事があったって それはスキルアップのチャンス。
しくじった先には違う形の成功があって
物の見方を変えれば 目の前には沢山の道が広がっている。

失敗する事を恐れてビビってばかりだった俺に
大野さんがそれを教えてくれた。

賭けに負けたのに晴れやかな顔の俺を見た大野さんも
俺の心境の変化に気づいたのか嬉しそうに笑った。


二人で最終チェックをするために
約束した検査の時間よりも一時間早く来たけれど

「今週の頭から楽しみにしてたから きっと早く来ると思いますよ?」

「だろうな…ウチの社長の車に乗り合わせて来るって言ってたから
きっと今頃は遠足気分だぞ」

「あはは…車の中で歌でも歌ってんじゃないっすかね?」

「目に浮かぶな…」

二人で言い合いながら家の中をくまなくチェックする。

…と、遠くに車のドアが閉まる音が聞こえた気がした。

時計を見ると まだ約束の時間までは四十分もある。


「…違いますよね?」

大野さんを見ると

「…まさかな?いくら何でも早すぎだろ…」

大野さんが音のした方を見る。

すると…

「ここかぁ〜…」

「割と新しいじゃないか…外壁も直したのか?」

「いや…外はやってないはずだけどな?
足場を架けるとは聞いてないから…」

「車があるからアイツらも もう来てんだろ?」

大野さんと顔を見合わせて

「「早っ!!!」」

二人同時に叫んだ。


どんだけ楽しみにしてんだよ〜