☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

怒りを静めるために肩で大きく息をした。

 

でもちっとも気持ちは収まらない。

 

膨らみ始めた怒りの風船は どんどん大きくなって

前からずっと好きだったと言われた喜びを押し潰して

怒りの感情だけが渦を巻いた。

 

翔に言いたい事が沢山湧き上がってくるけど

でも何をどう言ったらいいのか分からない。

 

黙り続けている俺に

 

「今更って言ったってさ…

智が急に居なくなったんじゃん」

 

翔が恨みがましく口を尖らせた。

 

急に居なくなった…

 

あの頃の俺にはもう我慢の限界だったけど

翔にしてみたらそう思うのか…


必死で感情を押し殺して

 

「夏休み中だったし…」

 

「そうかもしれないけどさ…

何か一言くらい有っても良くね?

LINEのアカを消したまま行くってさ…

残された俺の気も知らないで…」

 

 

俺の気も…知らないで…?

 

俺の気も知らないでとは こっちのセリフだ!

 

頭の奥で火花が散った。

 

「俺の気も知らないでって言うんだったら

翔は俺の何を知ってたんだよ!

翔の方こそ…」

 

声を荒げた俺に翔が目を剥いて俺を見る。

 

「翔にしてみたら ほんの軽い気持ちだったのかもしれないけど

俺は…俺は…」

 

あの頃の色んな感情が一気に押し寄せてきて

絶対に口にすまいと思っていた胸の内まで

投げつけてしまいそうになる。

 

これ以上 翔と向き合っていたら…

 

「くっそっ!」

 

拳を握りしめて立ち上がった。

 

 

 

 

 

※また滞るかもですが気長にお付き合いください。