☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

空の器をテーブルの上に置いて包みを解く。

 

「オバちゃんの煮物 美味かったよね…」

 

「マジ美味かった!特に貝の佃煮!

俺一人で食ってたよ」

 

「あはは…翔はいつでも食えんだから

そんなにがっつかなくたって…」

 

「そりゃそうだけどさ…

一口食ったら止まんなくなっちゃって…」

 

きまり悪げに「あはは…」と笑って

指先で頬を掻く。

 

「やっぱ煮物はオバちゃんには敵わないなぁ〜…

教えて貰った通りに作ってるのに

何かが違うんだよね」

 

「ザ!おふくろの味!…だもんな。

でも 智の刺身も美味かったよ」

 

「刺身なんて誰が作ったって一緒じゃん」

 

「いや!ちげぇから!

まず智が獲ってきた魚…ってとこに価値があるんじゃん?

刺身だけじゃなくっても智の料理は最高だから」

 

「あはは…いいよ、気ぃ使ってくれなくても。

オバちゃんとは年季が違うんだから

張り合っても仕方ないし」

 

「気なんて使ってないし。

智が作った料理で美味くないって思った事ないし。

全部美味いしっ!

毎日食ってる俺が保証する!」

 

「はいはい…褒めてくれてありがと」

 

器を流しに運ぶと翔が

 

「あ、俺が洗うから智は先にシャワー浴びちゃえよ」

 

「え…そっか?…晩メシどうする?」

 

壁の時計をチラッと見る。

 

5時を回ったところだから

普段の休日はそろそろ飯の仕度を始める頃だ。

 

「晩メシかぁ…

腹一杯で食えそうもないけど

寝る頃 腹減るかなぁ…」

 

「お茶漬けとか…オニギリとか?」

 

「おっ!オニギリいいな!

洗い物のついでに米研いでご飯炊いとくから 

シャワー浴びたら味噌汁作ってよ」

 

「オッケー!

じゃぁさっさと入ってくるか…」

 

「これからご飯炊くんだから慌てなくてもいいよ。

まだ時間も早いし」

 

 

風呂場に向かいながら冷蔵庫の中身を思い浮かべる。

 

味噌汁は…野菜がたっぷりの豚汁がいいかな…