☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

智くんの言葉を遮った俺の強い口調に

驚いた智くんが黙り込む。

 

「智くんのせいなんかじゃない…」

 

「でも…翔くん 怒ってたよね?」

 

そうさ…

 

怒ってたさ…

 

俺の事を何とも思っていない智くんに…

 

俺の片想いを思い知らされて

勝手に腹を立てていただけ…

そして そんな事に腹を立てている自分に

腹が立ってイラついてた。

 

智くんは とばっちりもいいとこだ。

 

 

大きく一回深呼吸をすると

自然と気持ちが落ち着いた。

 

「俺の方こそ…ゴメン…」

 

「何で翔くんが謝んだよ。

俺が悪かったのに…」

 

「いや…元はと言えば

俺が勝手に拗ねてただけだし…

智くんは悪くないんだから

謝る事なんてないよ。

智くんに嫌な思いさせて

謝んなきゃいけないのは俺の方なんだ」

 

「でも…元はって言うんだったら俺が…」

 

「いや…俺だってば…」

 

「だって俺が…」

 

智くんと「ゴメン」の応酬をしているうちに

凝り固まっていた気持ちがほぐれていく。

 

二人で同時に黙り込んで…

顔を見合わせると

二人で同時に吹き出した。

 

実際はほんの数日間だったのに

智くんと一緒に笑いあうなんて

物凄く久しぶりみたいな気がする。

 

智くんの笑顔を見たら無性に嬉しくなって

また笑った。

 

 

やっぱバカだな…俺…

 

智くんは ちっとも変わらないのに…

 

いつも俺の隣で優しく笑ってくれる。

俺はその笑顔があれば 何も要らなかった。

その笑顔を守りたくて…

智くんの隣に並んでいたくて

今まで頑張ってきたんだ。