☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

「俺はタクシーで帰るから」

 

「大丈夫、大丈夫!

そんなに遠回りってほどでも無いからさ。

ナビに履歴も残ってるから道も分かるし」

 

タクシーで帰ると言う智くんを

無理やり引き止めて代行を頼んだ。

 

自分の車の後部座席に二人で並んで座る。

 

「すっかり遅くなっちゃったね…」

 

眠たそうな智くんは既に半目になっている。

 

「でも楽しかった…

智くん ありがとね」

 

あのまま帰ってたら地の底まで落ち込んで

きっと眠れない夜を過ごしただろう…

そしてそのままの気持ちを

翌日まで引きずっていたに違い無い。

 

智くんと一緒にメシを食って

下らない話しをして気持ちが軽くなった。

 

きっと明日は大丈夫!

そんな自信も湧いてきた。

 

そんな俺の気持ちを知ってかしらずか

ポカン顔の智くんが

 

「…ん?何が?」

 

「え…?あ…と、誘ってくれて」

 

「何だ…そんな事?

俺が翔くんと一緒にメシ食いたかっただけだから…」

 

酔いと眠気でクニャクニャになった智くんが

んふふ…と笑う。

 

微かなBGMが流れる暗い車内で

俺と智くんが光の川を流れていく…

舟を漕ぎ始めた智くんが

俺の左肩に頭を預ける。

 

シートに投げ出された智くんの右手の甲が

車の振動に合わせて俺の左手の甲に触れる。

 

俺の神経が左手の甲に集中する。

 

三度目に触れた時に意を決して

左手を僅かに持ち上げると

智くんの右手をそっと包み込んだ。

 

触れるか触れないか…

真綿で包むように…

 

智くんの重みと温もりを感じながら

この時間がずっと続けばいい…

ずっとこのまま…

 

 

光の渦を見つめながら…そう願った。

 

 

 

 

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すみません…ちょっとお休みします。