芸大美術館の「大吉原展」へ行ってきました(会期はすでに終了)


昨年末からチェックしていたのに、会期終わりの1週間前の駆け込みになりました
(いつもそうなんですけどね)

開催にあたり、吉原の文化についての詳細を巡ってSNS上で物議あり、文字通りの吉原炎上状態になり

吉原の歴史を美化する風潮はいかがなものか?弱い立場の女性の悲しい歴史であるという事をわかっているのか?

貧しい日本の厳しい家庭環境で、本人の意に沿わない労働を強いられる(多分選択肢はないはず)状況は辛かったでしょうね

そういった事を踏まえて、展示されている作品を見できました

やはり展示は面白くて、高橋由一が描いた〈花魁〉は女性を描いているのに、なんだかとても厳つい感じで、モデルの女性が絵を見た時に、似ていないと不満だったようです

そして何より驚いたのが、酒井抱一のパートナーが吉原の遊女だったという事に、ただだだ驚きました

それなりの家に生まれた酒井抱一と、教養が高いとはいえ遊女をしていた女性が江戸時代に結婚…!
(遊女はかなり教養が高い人たちです)

酒井抱一、江戸琳派の本を読んで読んだ時にもそんな記述はなかったので、びっくりしました
何というか、一途というか真面目な男性がいたんですね

撮影が許可されている吉原を再現したミニチュア


人形は辻村寿三郎氏が作成したもの





風神雷神の屏風もミニミニサイズ



確かに現代では許されないシステムと文化ですが、長年続いた吉原という世界では独特の文化が出来上がっていたのだろうな…というのが正直な感想です


女性の髪型や衣装も、吉原発信の文化も少なからずあったはずで、不本意で辛い労働のは日々の中でも逞しく生き抜いて、小さな楽しみを見つけていたのでしょうね