この勢いは止まらない | 函館すずめの空想日記

函館すずめの空想日記

ちょっと空想が混じった不思議な日記なのだそうです。

函館では今、野菜ソムリエの活動が活発で、今年5月、バーテンダーとコラボして、野菜のカクテルを発表した。キュウリのカクテルには、キュウリをすり下ろしたものが入っていて、香りも味わいも完全にキュウリ。キュウリ好きにはたまらないやつ。

一方、ビーツのカクテルの方は、鮮やかな赤色を楽しめるが、香りと味わいは普通に飲みやすいさっぱり系のカクテルに仕上がっている。

飲むなら当然面白いほうがいい。キュウリだ。

キュウリのカクテルを飲みながら、週末のことを考えていた。

10分に1回温泉水が吹き上がる間欠泉公園が今年で100周年を迎えるという。

式典と同日に出店が並んで美味しいものが食べられそうなのと、今月、足湯内に「しかべ焼き」という新たな名物が生まれたこともあり、思う存分楽しみたいなと思うがどうするか?

「ああー。これでお酒が飲めたらな」で終わる日記を書くべきなのか?

いや、ここはバスで行こう。バスで行けば酒が飲める。

時刻表を調べると、なかなかいいバスがない。職場の人に教えられ、南茅部支所周りのバスを調べたら7時10分頃に出て、支所で乗り継ぎ、8時58分頃に着く。

さて、当日。南茅部支所前の交差点、8時17分、反対側、椴法華側からのバスがくるのが見える。1分も狂いのない完璧なダイヤだ。

函館から鹿部まで、車で1時間ちょっとだが、バスだと余分に時間はかかるね。

まあでも、たまにバスで出かけるのもいいものだ。普段運転に集中して前しか見れないが、道路に並行する渓流の様子とかをうつろな気分で眺めながら、これからどんな文章を書こうか、などと考える時間も作れたと思う。

式典には周辺の町長さん達も集まり、厳粛に行われたが、その後予定していたハンバーガーボーイズのステージのため、家族やカップルも集まり、厳かな式典に華やかな拍手が鳴った。

100周年のスローガンは「この勢いは止まらない」。

しかべ焼きは、鹿部の特産のタコやホタテを入れながら、もちっとした生地でうまく包み込んで、お出汁をかけて食べる明石焼き風の食べ物であった。お出汁は少し薄味な感じはしたが、それゆえに、たくさん食べても大丈夫なやつだ。

自転車趣味で知り合った友人が今は鹿部で働いている。現役の地域おこし協力隊の人と一緒に会場を歩いているところに声をかけた。だんだん増えて5人になり、一緒に乾杯し、エビを揚げたやつとか、ワインにあうピンチョスとか色々と買ってテーブルに並べて、地ビールを飲んだり、ワインを飲んだりした。

道の駅で酒が飲めるなんて最高。年に一回はやっておきたいミッション。

その後、秘密基地のような別棟に招待され、海外でも活躍しているというアーティストさんともさらに合流し、二次会を楽しんだ。この年齢にもなって、好きな女の子のタイプはと聞かれ、篠原涼子と答えたものの、他にはと聞かれ、

「不敬でもいいですか?」

「いいけど、どういうこと?」

「佳子さま」

メチャクチャ笑われた。

色々と踏み込んだ会話もあったが、それについてはここで書くことは難しい。

しかし、鹿部町が今すごくクリエイティブに色々展開している凄みみたいなものは、こうして秘密基地のような別棟で酒を飲みながら本音や変化球を織り交ぜながら熱く語り合う雰囲気の中にあるのかも知れないと感じた。

JRにのって函館駅へ行き、大門エリアのガールズバーでもちょっと飲んだ。

ゲームの世界とは異なり、彼氏の自慢をひたすらする女の子と、その会話に頷く私。

日曜日も天気は良く、恵山エリアのつつじまつりに出かけたが、とっくにつつじは終わっているらしく、人の賑わいはまあまあだった。それでも12時近くには結構な人がいて、私は自分で持ち込んだ皿に、黒毛和牛やホタテの串焼きを入れてもらって、コラボを楽しみながらノンアルコールビールを飲んでいた。

こんなペースで日々を過ごしていたら、自転車に乗る時間がつくれないな。