仕事を終わらせた後、急激な眠気に襲われて、2時間ほどウトウトとしていた。
いや、ウトウトという表現は適切じゃないな。
ベッドに潜り込んで、ガッツリと寝てました。はい。
起きたら19時を回っている。
まどろんだままボーッと惚けていると、突然玄関のドアが開く音がして、母と弟が帰ってきた。
僕が眠りに就く前は二人とも家に居た筈なので、買い物にでも行ってきたのだろう、たぶん。
そんなどうでもいい憶測を寝呆けた頭の中でぐるぐると回していると、僕の部屋のドアが開いて、母が顔を覗かせた。
「いま、二人でご飯食べてきちゃったから。あんたはあんたで勝手に食べなさいよ」
そう言い放つと、バタムッとドアを閉めた。
えっ!?
寝呆けていた僕は、母のその言葉を理解するのに少々の時間を要した。
ご飯ないの?
頭の中に「???」が巡り巡って、やがて、僕が置かれたその残酷な現実に漸く正面から向かい合うことができた。
ご飯ないんだ……。
そっか。ご飯ないんだ。
「ご飯がない」
こんなにも物悲しく、こんなにも悲壮で、こんなにも絶望的なフレーズが、果たして他にあるだろうか。
少なくとも、日本語にはないだろう。
エスペラント語とかにはあるかもね。
知らないけど。
絶望に打ちひしがれた僕は、スリープ状態にあったパソコンを叩き起こし、「何ですのん!? 乱暴はやめて!」というパソコンの抵抗を一切無視して、Googleで「ご飯がない 絶望 死にたい」と検索をした。
もう、死ぬしかない。
ご飯がないなんて、絶望の極みである。
せめて、死ぬ前にもう一度あの子の顔が見たかった。声が聞きたかった。
あ、ついでにマキちゃんにも会いたかった。
そういえば、エリちゃんにも会いたいナ。
チヒロちゃんは元気にしてるかナ。
酔っ払うと積極的になっちゃうヨウコちゃんとは、また飲みたいナ。
うふふ、うふ。
死ぬのが馬鹿馬鹿しくなってきたので、ラーメンでも食いに行くことにした。
徒歩約10分。陽当たりも良く、なかなかの物件です。どうです、奥さん。
大盛りにライスまで付けたら、流石に食べ過ぎた。
お腹が苦しいよう。
パンパンに膨れた胃をさすりながら、僕は今フレッシュネスバーガーでコーヒーを飲んでいる。
食後の一服というやつだ。
時間がゆったりと流れていきます。
今日も平和でした。
♪今の気分的一曲
Beauty-Flow [Incognito Session] / Jazztronik Feat. Lorraine Cato
(いまiPodで聴いてるっていうだけ)


