ハロー今君に素晴らしい世界が見えますか | 忘れちゃうひととき

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青臭い駄目人間の、イカ臭い日常を、小便臭い文章で、つらつらつらと書き綴っていく予定です。それ以上でもそれ以下でもそれだけでもありません。


久保ミツロウの『モテキ』第2巻購入。今しがた読了。
今いちばん面白いと思う漫画である。すごいと思う。ダメ男の心理、いや真理をえぐりまくり。
読んでいると、台詞やら展開やらがいちいち自分の心に突き刺さるので、読み終わった今、僕の心は風穴だらけである。胸がスースーするよ。

この漫画がすごいのは、共感するとか共鳴するとかのレベルじゃないところで、自分にシンクロするところ。過去及び現在の自分がオーバーラップするというか、重なるというか、「あぁ……これ、俺だぁ……」が多すぎるのである。
もうね、読みながら終始苦笑い。自分の事過ぎて怖いくらいなのだ。
そして、悉く「自分で認知している範囲の自分の駄目なとこ」を突いてくる。そりゃあねぇ、苦笑いが止まんねぇのよ、もう。

ここで、僕の心に風穴を空けまくった、珠玉の名言を少し紹介。
「どぉせ俺はぁあ誰からも好かれねーよ! 男として何の役にも立たねーよっ! そして努力もしないっ! サイテー! 死ねっ! 俺はちっぽけな男だっ! こんな俺なんかキモいだろ? ウザいだろ? 放っといていいよっ!」
■強烈な自己嫌悪の奥に見え隠れする自己愛。そして、我が身可愛さ故の開き直り。
「駄目な自分」を認識していながら、それを改善するための努力は一切せず、「どうせ俺は駄目だしっ!」とアピールすることで、結局は「駄目な自分」を肯定しているのだ。
それは何故かというと、自分が傷つきたくないからである。自己愛と自意識過剰。

「他の男がいたって、何度もフラれたっていいからやれ!! 女の心の中に土足でずかずか入って足跡残してこいよ。モテねぇ男にはモテねぇ男なりの戦い方があんだろ?」
■これは女性が主人公に言い放つ台詞で、「やれ!!」というのは言葉通り「セックスしろ!!」という意味である。
僕はまぁ自分で言うのも何だが「全然モテない……」というわけでもないし、別にモテたいとも思わないのだが、基本的に受け身だったりするので「女の心にずかずか土足で入って足跡残してやる」ぐらいの心意気は必要なのである。何より、この言い回しが素敵だと思った。

「どうやったらモチベーションって上がるんだ……? 劇的に……変わるには……!? 日本で戦争が起きて、徴兵令が布かれ、不治の病にかかり、余命Xヶ月と分かり、愛する人が目の前でレイプされる寸前で、瀕死の俺がやっと……!! ってぐらいなきゃ変わらない気がする………」
■僕は追い込まれて追い込まれ、「もうやるしかないっ!」「後がないっ!」っていう位にならないと行動を起こせない。崖っぷちにならないと何もできないのである。
そして、行動を起こす時には、やれモチベーションだぁやれもっともらしい理由だぁと色々とこじつけてねじ込んで、自分を無理矢理に納得させないと駄目なのだ。重い腰である。

「俺の30年間何がダメだったのかカウントしてったらもう、俺みたいな男の最下層の人間が彼女欲しいだなんて、やっぱ身の程知らずでバカにされそうで怖ぇーよ―――………。やっぱムリなんだよ。他の男と比べたら俺の方が絶対クズでデクノボウでウスノロで、そのクセ何の努力もしないありのままを愛して欲しいなんてさ」
■僕はまだ20代半ばだけども。ただ「何の努力もしない自分」を認識していて、でも努力はしたくなくて、そして「ありのままを愛して欲しい」とは思っている。でも、ありのままの自分を愛してもらえると思ったらいかんのだ。甘ったれだ。
駄目なら駄目なりに、やはり何らかの努力は必要なのだ。そうなのだ。


取り敢えず、こんな感じである。
まぁ1巻もすごい勢いで風穴が空くのだが。
僕は、この漫画を面白いと思うような女性は、きっと好きだと思う。あと、この漫画が分かる女性、主人公を見て腹が立つ女性は、きっとモテると思う。男心がとても良く分かってらっしゃる女性だろう。

あと、本谷有希子の新刊『あの子の考えることは変』。
仕事で付き合いがあるので、買ってみた。『生きてるだけで、愛』がとても面白かったので、楽しみである。
この人の描く女性像はすごいし、ずるい。女性にしか書けないものを書くんだもの。男性には絶対に書けないんだよなぁ。


♪今の気分的一曲
銀河鉄道の夜 / GOING STEADY
(敢えてゴイステver.。『モテキ』2巻に出てきた。で、久しぶりに聴いたら泣きそうになった)