穀物の食物繊維「穀物繊維」を摂るべき理由 | hakko1019のブログ

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「発酵水」
母なる海の恵みの日本在来の天然海藻(緑藻類・褐藻類・紅藻類)
およそ30種類を独自製法で長期自然発酵させて、手づくりで原液づくりをしています。

     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のお話は水溶性と不溶性の食物繊維をもっと積極的に摂りましょうというものです。
しかも主食の穀類から「穀物繊維」を摂るのが一番望ましいと、様々なデータを基にして推奨しています。

私たち日本人は古来から、主食の玄米や白米や雑穀などで必要な食物繊維を摂取してきたとされています。
近年の戦後においても、毎日20数グラムの食物繊維を摂っていたとされますが、それが現代ではわずかにその半分にまで減ったということが知られています。

その結果、便通や腸疾患、ガン、そして腸内細菌叢の激減による現代病を引き起こす原因の一つと考えられるようになりました。

そして水溶性と不溶性の食物繊維を多く含む食物の研究も盛んになり、今ではそれに加えて乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌の善玉菌を増やす「腸活」も盛んに行われるようになりました。

私は食物繊維を摂ることや腸内細菌を増やすことはさほど難しいことではなく、古くからの日本の和食に学べば良いと考えています。
日本には「主食」と「副食」という食事法があります(デザートなんというのは元々ありませんし、必要ないと思っています)。

その主食がもっとも大事で、必要な栄養の70~80%を主食から摂って、あとの残りを副食から摂るので十分なのではないかと思っています。
ところが現代は真逆で、極端な人は主食を抜いて、副食のおかずをたくさん食べる人も多いように見受けられます。

これでは食欲という快楽を満たす「脳」は満足させられても、体にとって本当に必要な栄養を摂取するという「第二の脳である腸」を満足させることはできません。
結果として食べすぎで不調となり、いつも食べ物のことを考えたり、満たされない気持ちが強くなります。
当然ながら、本来の生まれ持った健康で元気で過ごすこともままならなくなっていきます。

あなたは快楽を求める「脳」に従いますか?それとも心身の健康と元気を司る「腸」に従いますか?
特に50歳くらいを境目にこの物差しはより大切になってきます。

これからご紹介する情報では、主食に大麦を推奨していますが、私も反対ではありませんが、ただ食事の要素の一つに楽しむということもあると思いますので、
1.白米+大麦
2.白米+雑穀(アワ・ヒエ・キビ・黒米など)
3.玄米100%(発酵玄米・発芽玄米など)
4.玄米の七部づき(あるいは五部づきなど)
5.雑穀米などなど
心身の調子や季節や行事などに合わせて、色々お楽しみいただいても良いのではないか?と思います。

いずれにしても「シンプルイズベスト」が一番です。
食事に対する自分の心の軸をしっかり持って、そして人生をエンジョイすることも大切だと思います。

また、ご紹介記事では取り上げていませんが、私は水溶性食物繊維が穀物や野菜や果物などよりも桁違いに豊富な「海藻」をおすすめしています。
海藻に関するブログ記事はたくさん投稿してありますので、ご興味のある方は「海藻の水溶性繊維は桁違いに豊富」

「海藻ギバサの凄い効能」などをご参照いただけますと幸いです。

また、ご紹介記事ではタンパク質の摂取に大豆を推奨していますが、私はあまり賛成できません。
なぜ人類が古代からある大豆を食べてこなかったのか?なぜ近年になってから食べるようになったのか?
その理由の一部について、ブログ記事にしていますので、ご興味のある方はご参照ください。

グルテンフリーなどで小麦の問題は認識されるようになってきましたが、大豆に関しては野放し状態です。
(ご紹介記事においても全く知らないのか?あるいは無視しているのか?と思われます)
どうぞ皆さんも未発酵の様々な大豆食品の摂りすぎにつきましては、くれぐれもご留意くださいませ。

穀物の食物繊維“穀物繊維”を摂るべき理由
日経BP社 構成・文/小山千穂(チャンゴ・ジャパン)
2014/09/15

「食物繊維をとるために、もっと野菜を食べよう」。
もちろん、それは良いこと。
しかし、寿命を縮める“早老病”ともいえる糖尿病の予防やダイエットのために、私たち現代日本人が、もっと積極的にとるべきなのは、意外にも、穀物の食物繊維、“穀物繊維”だ。

主食を減らしている人では、食物繊維不足が起きている危険性がある。

血糖値を上げるのは糖質。
糖質の摂取量を減らせば血糖値は上がりにくくなり、余分な糖を脂肪に変えてため込むホルモン「インスリン」の分泌も抑えられるから、糖尿病の予防やダイエットにもいい──と、主な糖質源となる主食の量を減らしたり、極端な場合にはまったく食べない、といった「糖質制限」に取り組む人が増えている。

糖質を含む食品を食べたあとの、血糖値の上げやすさの指標となるグライセミック・インデックス(GI)と糖尿病の発症リスクの関連を見た研究によると(下グラフ)、「高GIのものを食べているほうが糖尿病のリスクが高かった」※と本研究にかかわった金沢大学の篁俊成教授は言う。

しかし「菓子やジュースに含まれる砂糖のような単純糖質のとり過ぎには注意が必要だが、複合糖質(でんぷんなど)や食物繊維に富んだ穀物の摂取量を減らしすぎるのは良くない」と東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の宇都宮一典主任教授。

主食となる穀物の摂取量を減らすと、食物繊維の摂取量も減りやすくなる。
下のグラフが表わすように、日本人の食物繊維摂取量が徐々に減ってきた主な要因は、穀物の摂取不足にあると考えられるのだ。

食物繊維は、「どのくらいとるか」とともに「何からとるか」も重要なポイントになることが分かってきた。
最近発表された大規模な調査報告によると、野菜や果物の食物繊維より、穀物の食物繊維、“穀物繊維”のほうが糖尿病の予防効果が高いという結果に(下から2番目のグラフ)。

もっとも、白米や精製した小麦で作る食パンは、繊維量が少ない。

※特にやせ型でインスリン分泌能の低い人で高GIの食事による糖尿病リスクが高かった。

〇日本人の成人が1日に摂取する食物繊維量は、1955年には20gを超えていたが、今では14g程度に減少。
特に穀物からの摂取が減っている。
(データ:日本食物繊維研究会誌;1, 3-12,1997改変、国民栄養調査、国民健康・栄養調査) 図1  
国民病の糖尿病を予防する炭水化物(穀物)のとり方
もはや成人の5人に1人は糖尿病の患者か予備群。
糖尿病を防ぐために、血糖変動に大きく関わる炭水化物(糖質+食物繊維)に注目!

〇平均46歳の日本人男性について、食事のGIと糖尿病の発症リスクの関連を調べた。
6年間、8988人年(人数×年数)を追跡調査したところ133人が糖尿病を発症。
食事のGIが高いほど、糖尿病の発症リスクは高かった。
(データ:Metabolism;61,1,47-55,2012)図2 

〇糖尿病の発症と食物繊維の摂取量の関係を調べた17の研究、合計約49万人分のデータをまとめて解析したところ、食物繊維の総摂取量よりも穀物からの食物繊維摂取量が多いほど糖尿病のリスクが低かった。
野菜からの食物繊維摂取量との関連は見られなかった。
(データ:Eur. J. Epidemiol.; 29,2,79-88, 2014)図4 

■大麦や雑穀、全粒穀物がおススメ!
〇2834人の成人男女について、CTスキャンで調べた腹部の脂肪量と、全粒穀物、精製穀物それぞれの摂取量との関係を調べた。
全粒穀物の摂取量が多いほど皮下脂肪も内臓脂肪も少なく、精製穀物の摂取量が多いほど、どちらも多かった。
(データ:Am. J. Clin. Nutr.;92,5,1165-1171)図6 

■食物繊維はバランスが大切
とりにくい、「水溶性繊維」に注意!

玄米、雑穀、大麦……これらの穀物が、食物繊維が豊富な食材として、頭にインプットされている人は多いだろう。
しかし、食物繊維の種類にも注目したい。
食物繊維は、水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類に大きく分けられ、それぞれに特徴的な働きがある。

食物繊維といえば、腸のお掃除役──というのは、主に不溶性食物繊維の作用だ。
便のかさを増し、腸の動きを良くすることで便秘解消に役立つ。

一方、水に溶けるとネバネバになる水溶性食物繊維は、「胃や腸の中で一緒に食べたものと混ざり合い、消化吸収をゆっくりにすることで食後の血糖値上昇を穏やかにする」と話すのは、食物繊維の機能性に詳しい大妻女子大学の青江誠一郎教授。
糖尿病をはじめとする生活習慣病や肥満を防ぐ作用は、水溶性食物繊維の働きによるところが大きい。

■消化管ホルモン分泌や有用な「短鎖脂肪酸」生成にも関与
不溶性と水溶性、どちらの食物繊維もバランスよくとりたいが、水溶性食物繊維を多く含む食材は限られている。

水溶性食物繊維が多い身近な食材の代表格は大麦。
粒の中までぎっしりと水溶性食物繊維のβ-グルカンが詰まっているので、精製しても食物繊維量は多いままという、異彩を放つ穀物だ。
また「大麦のβ-グルカンは、でんぷんを取り囲むように分布しているので、一定量のでんぷんは消化されずに大腸まで届くと考えられる」と青江教授。

水溶性食物繊維やでんぷんは腸内細菌の格好の餌となり、酪酸、酢酸、プロピオン酸といった酸性物質、「短鎖脂肪酸」が作られる。
すると、腸内は弱酸性に傾き、悪玉菌が生息しにくい腸内環境が作られる。
また短鎖脂肪酸は、腸の細胞のエネルギー源となって腸のバリア機能を高めるほか、「インスリンを効率よく働かせて血糖値をコントロールする消化管ホルモン、GLP-1の分泌を促す作用もある」(青江教授)。

〇大麦は、糖質を補給しつつも、現代病に打ち勝つ多彩な効用を持っている、というわけだ。
(データ:日本食品標準成分表2010)図7  

〇食物繊維の種類と、食欲やエネルギー摂取量の関連を調べた研究をまとめて解析した報告から。大麦のβ-グルカンや果物類に含まれるペクチンのような粘性のある水溶性食物繊維には、食欲を抑え、次の食事での食べ過ぎを抑える作用がある。
(データ:Obes. Rev.;12,9,724-739,2011)図10

青い部分が水溶性食物繊維のβ-グルカン。
〇大麦は、粒の中まで満遍なくβ-グルカンが分布しているから、精製しても水溶性食物繊維がたっぷり含まれたまま。(写真提供:アメリカ穀物協会)図11

■糖尿病を防ぐ食事とは?
水溶性食物繊維が豊富な大麦を
脂質は魚、たんぱく質は大豆で

日本人が摂取している食物繊維源を見ると、1位、2位はなんと白米と食パン。
食物繊維の含有量が少ないにもかかわらず、圧倒的にたくさん食べているから、結果的に最大の食物繊維の供給源に。
糖質のとり過ぎが気になるなら、単にこれらを減らすのではなく、食物繊維が豊富な穀物に置き換えよう。
中でもお薦めは大麦だ。
糖尿病予防やダイエットに有用な、さまざまな作用が確認されている。

■脂質とたんぱく質にも注意
糖質のとり方を含め、糖尿病を防ぐ食事のあり方は??

宇都宮主任教授は「今から約50年前、日本人は総摂取エネルギー量の7割を糖質からとっていた。
しかし糖尿病は今よりずっと少なかった」と指摘する。
現在は、総摂取エネルギー量が減り、糖質からのエネルギー摂取量は6割を切っているにもかかわらず、肥満も糖尿病も増えている。
「動物性脂肪の摂取量の増加に伴い、欧米タイプの内臓脂肪型肥満が増えた。
糖尿病の発症要因は、糖質ではなく摂取する脂質の質の変化が背景にある」と宇都宮主任教授。

また篁教授は「糖尿病患者では、糖質の摂取量を減らして血糖値上昇を穏やかにすることに一定のメリットもあると考えられるが、健康な人の場合、一時的な体重減少があっても、長期的デメリットが心配。
いずれにしても極端な糖質減は長期的不安要素が多い」という。

このほど、総摂取エネルギー量の2割以上をたんぱく質でとるような高たんぱく食ががんによる死亡リスクを上げるという大規模試験の結果が出た。
ただし65歳を超えると高たんぱく食が死亡リスクを下げた※。
「若年者は、高たんぱく食は避けるべき。そもそもたくさん食べられない高齢者は、たんぱく質を意識的にとるほうがいいかもしれない」と篁教授は薦める。

主食を食物繊維が豊富な穀物にすると同時に、「若者は、たんぱく質は大豆から、脂質は肉よりも魚から多めに」と篁教授。
つまり、日本人が昔から食べてきた食事が一番ということ。
また、よくかんで食べるのも糖尿病予防に役立つ。
かみ応えという面でも、“穀物繊維”を!

※高たんぱく食はいずれの年齢層でも糖尿病による死亡リスクを高めた。(Cell Metab.;4;19,3,407-47,2014)

■糖質制限が話題だけれど……
糖尿病を防ぐ食事、四つのコツ

【1】主食は「カット」ではなく「置き換え」で
白米ご飯1膳(150g)に含まれる食物繊維は0.5g。
しかし、例えば3割をもち性の大麦にした麦ご飯なら約5倍の2.4gに。
食物繊維不足にならないように、主食は穀物繊維が豊富な大麦、雑穀、玄米に置き換えて。

〇34人の日本人女性を対象に食事調査を行い、各食品から摂取した食物繊維量の、全食物繊維摂取量に対する割合を算出。(データ:日本食物繊維研究会誌;3,1,25-32,1999) 図12
【2】脂質は肉よりも魚から
肉に多く含まれる飽和脂肪酸は、インスリンの効きを悪くする。
コレステロールの上昇、動脈硬化にもかかわるので、とり過ぎに注意。
魚に含まれるn-3系脂肪酸は、同じ脂質でありながら逆の作用を持つ。
肉より魚を多めに。
【3】増やすべきたんぱく源は大豆
糖質を減らした分、増やすべきお薦めの食材は大豆。ご飯と組み合わせると、たんぱく質を構成するアミノ酸がバランスよく補える。食物繊維が豊富な大豆は、食事全体のGIも下げる。
【4】よくかんで、ゆっくり食べる
早食いの人には肥満が多く、糖尿病のリスクも高い(グラフ)。
よくかんで、ゆっくり食べよう。
健常人では1口30回かむと、インスリンの効きを良くするホルモンのGLP-1の分泌が高まるという報告も出ている(EndocrineJournal;60,3,311-319,2013)。

〇平均46歳の日本人男性2050人を7年間追跡調査。
食べるスピード(自己申告)と肥満や糖尿病の発症リスクとの関連を調べた。
食べるスピードが速い人は遅い人に比べて肥満のリスクが3倍、糖尿病の発症リスクは2倍だった。
(データ:Metabolism;61,11,1566-1571,2012)図13

■なぜ大麦?イチオシ
「置き換え」食材は大麦

理由
【1】世界が認める大麦パワー
大麦の水溶性食物繊維、β-グルカンについては、数多くの研究報告をもとに、各国の公的機関が機能性の表示を認めている。
〇世界が認める大麦パワー図14
【2】大麦を食べると次の食事後の血糖値も上がりにくくなる
対象は19人の健康な成人男女。
夕食に精製小麦のパン(白パン)を食べた場合と、ゆでた大麦の粒を食べた場合について、翌朝の朝食後の血糖値や、血糖値を下げるホルモン「GLP-1」の分泌量を調べた。
大麦を食べた翌朝のほうが、血糖値が上がりにくかった。またGLP-1の分泌量は多かった。

〇大麦を食べると次の食事後の血糖値も上がりにくくなる(データ:Nutr. J.;11,12,46,2013)図15
【3】麦ご飯で内臓脂肪が減少
対象はBM(I体格指数)22(kg/m2)超でコレステロール値が高い男性44人。
白米ご飯を食べるグループと白米対大麦を5対5で含む麦ご飯を食べるグループに分けた。12週後、麦ご飯グループの内臓脂肪は平均約1割減った(グラフは内臓脂肪面積の変化量)。

〇麦ご飯で内臓脂肪が減少(データ:Plant Foods Hum. Nutr.;63,21-25,2008)図16

 

 

 

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