
forest.akita.jp
私が生まれ育ったのは、現在の秋田県大館市というところです。
昔は北秋田郡と言っていました。
ちなみに、大館市の名物は、「きりたんぽ」「比内地鶏」「秋田犬」
「曲げわっぱ」などがよく知られていますが、ご存知ですか?
青森県との県境までは至近距離のため、青森の文化もずいぶん
入っていたように記憶しています。
昔のことなので、当時の交通手段といえば、
歩くか、バスか、列車しかなくて、やはり遠くの
白神山地へは行ったことがありません。
世界遺産に登録されてからは、ずっと行きたいと
思いながらまだ行けずにいますが、やはり一度は
行ってみたいと思っています。
その郷愁を誘われる白神山地ですが、やはり一番見たい、
感じたいのは大好きなブナの原生林です。
秋田杉もヒノキも樹木はみんな好きですが、その中でも
特にブナの木が好きで、木漏れ日と香り、フィトンチッド、
マイナスイオンに癒されます。
そのDNAに刻み込まれたブナの木、ブナの森に今異変が
起きていると言います。
それが今各地で起きている熊との問題にも深く密接に
関係していると知りました。
教えてくれたのは、デジタルクリエイターのHiroshi Kanei
さんです。
白神山地の現状、実態を元マタギの工藤光治(みつはる)
さんが動画を通じて語っていますので、ぜひご覧ください。
※下段に2本の動画あり
また、ご興味がある方は、
よろしければ過去記事、
「森が消えれば海も死ぬ」 2023.12.20
「森は海の恋人 川はその仲人」 2023.12.23
もご参照ください。
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失われる白神山地・ブナの森
Hiroshi Kanei
FB 2025年12月23日 11:43
世界自然遺産 白神山地。
そのブナの森と50年以上向き合ってきた
元マタギ(猟師)、工藤光治さんが語った言葉があります。
この映像が記録されたのは 2008年。
工藤さんはすでにその時点で、
「森の内部で、はっきりと異変が起きている」
と警鐘を鳴らしていました。

bisuikan.co.jp
■見た目では分からない森の危機
遠くから見れば、白神のブナ林は今も豊かに見えます。
しかし、森の中で長年暮らしてきた人には、
異変は明確でした。
・積雪量が減っている
・雪解け水が減り、沢の水位が下がっている
・川の水温が上がり、森全体の気温も上昇する
・冷涼さを失った森で、虫が大量発生する
白神の沢は、かつて平均水温17度前後。
真夏でもひんやりとした空気が保たれていました。
しかし水位が下がることで、森は自ら冷やす力を失い、
温暖化を加速させる悪循環に陥っています。
■自然の暦が狂い始めた
かつて山の恵みは、自然のリズムと完全に結びついて
いました。
・里で梨の花が咲けば、山ではゼンマイ
・トチの実が弾ければ、マイタケ
しかし今、
・季節外れに花が咲く
・収穫の目安だった自然の合図が当てにならない
自然の暦そのものが壊れ始めている
それが、森で暮らす人の実感でした。
■ブナの実を食べ尽くす虫の異常発生
工藤さんが最も強い危機感を抱いたのが、
ブナの実を食べる虫の大発生です。
ブナの実は、
・小鳥
・ネズミ
・サル
・クマ
多くの生き物の命を支える、森の基盤です。
しかし近年、
実が成熟する前に虫に食べ尽くされる年が続きました。
ブナは平均寿命250年。
実をつけるまでに50年。
そして本来は 3~5年周期 で実をならせます。
ところが、
虫に実を奪われる → 子孫を残そうとして翌年も開花
この異常なサイクルが 8年近く続いている。
工藤さんは、
「ブナが疲れ果て、実をつけなくなるのではないか」
と語っています。

rinya.maff.go.jp
■クマが里に出る理由
影響はクマにも及びます。
クマは
・秋に十分な栄養を取れた年だけ
・受精卵が着床し、子を宿します
ブナやドングリが不作の年、
クマは妊娠できません。
つまり
森の不作=命が生まれない ということ。
里にクマが出るようになった背景には、
「人里の問題」とともに
森が命を支えられなくなっている現実があります。
■ブナは森と海をつなぐ存在
ブナの森の地面は、スポンジのように柔らかい。
厚い腐葉土と張り巡らされた根が、雨水を蓄えます。
その水は、
15年以上かけて地中を通り、
沢となり、川となり、やがて海へ届きます。
その水は
・プランクトンを育て
・海藻を育て
・海の生き物を育てる
ブナは、森だけでなく海をも育てている木です。
■8000年続いた森が、100年で消えるという予測
白神のブナ林は、
約8000年前(縄文時代)には現在と同じ生態系が
完成していたと言われています。
しかし、
このまま温暖化が進めば、
21世紀末にはブナ林の9割が消滅する
という予測があります。
8000年守られてきた森を、
たった100年で失っていいのでしょうか。
■2008年の証言は、過去ではない
工藤光治さんがこの映像で語ったのは 2008年。
「異変が始まった」と感じていたのは 2000年頃。
そこから 25年 が経ちました。
これは昔話ではありません。
現在進行形の警告です。
■私たちに問われていること
白神で生きてきた人々は、
限りある資源を壊さぬよう利用してきました。
一度人の手で壊れた自然は、
回復に 何十倍もの時間 がかかります。
この状況を変えられるかどうかは、
一人ひとりの
・考え方
・選択
・ライフスタイル
にかかっています。
白神のブナ林は、
「自然を守るとは何か」を
厳しく問い続けています。
出典:2008年10月22日
Climate Witness: Mitsuharu Kudo, Japan
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目撃者の証言 失われる白神山地・ブナの森
https://www.wwf.or.jp/activities/climate/witness/2008/10/20081015jpn/
工藤光治さん動画
https://youtu.be/y66lYIhkuow 3分32秒
工藤光治さん動画 白神マタギ舎(青森県西目屋村) 15分
https://www.youtube.com/watch?v=5eZDnK0a_jk
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