こんなやり取りをしていた藍人くん
このやり取りの後、黙ってレッスンを見ていてくださった
お母様がレッスン帰りの車の中で
レッスンの態度が高校生になる子の態度ではない
あんなこと言うなんて格好悪いんだよと
こんこんとお話しくださったそうです
その時の藍人くん、口答えもせずに黙ってじっとお話を聞いていたとお母様から聞きました
そのお話を聞いてその様子を思い浮かべて
親子での素晴らしさに涙が出そうになった私です
しかもすごいんですよ
その後のレッスンからもう一ヶ月近く
彼はいつも『はい!』とお返事も立派に
口答えもせずに一生懸命レッスンを受けられているんですよ
定型発達のお子様でも、一番続かない習い事No.1なんじゃないかって思うくらい、憧れの、でもとても難しいピアノのお稽古
しょうがいがなくても続けることは大変なコツコツしたお稽古を
ましてや知的障がいや染色体異常に伴う心臓病等
お病気やお身体のことがある中で
通い続けて立派に弾かれてあるだけでも
本当はものすごいことだと思います
私は、いつも口酸っぱく
しょうがいがあってもなくても関係ない
みんな一緒だと言っています
つまりは人間としていきていくと言うことは同じだと思うのです
(勿論その子が理解できる範囲なりですが)
できるはずなのに『障害』があるからしょうがない
どうせこの子は『障害児』なのだ、と
放置して甘やかすことが私は大切にすることだとは思いません
かと言って、『普通』になりなさい
『普通』はこうだから、もう○才なんだから、と
『普通』を押し付けて追い込んでしまうことも違うと思います
ただ、同じ人間として
神様から預かった大切な大切な宝物として
目の前の存在をまるっと受け止めて
丁寧に大切に生きて思考行動言動を学び日々練習して
魂を磨き上げていくことが今現在の私はとても好きです
藍人くんのお母様、本当にすごいなぁ・・・
そしてそのお話を理解し、我慢できる藍人くん
本当に頑張っていて偉いなぁ・・・
立派に高校一年生らしく成長なさった藍人くんには今回
発表会の最後の講師へのお花をお渡しする係もお願いしました
しょうがいがある生徒さんにそのようなお仕事をお願いするのは
(兄弟一緒にや親御さんお手伝いなしの一人では)
実はお教室はじまって20数年初めてのことです
先日のレッスンでは一緒に
お花をお渡しするお作法の練習もしました
照れながらも立派に真面目に練習なさっていた藍人くんの姿に
私も今からワクワクしています