先月、特許法等の説明をさせてもらった発明有志の会に、今後もアドバイザーのような形で参加させてもらうことになった。
サラリーマン時代に、個人や中小企業の人の発明相談を受けたことが何度かあったが、必ずと言っていいほどドンピシャリのものがあって、出願まで至らなかった。
これは、調査のやり方を知らないか、ある程度知っていても(特許庁の電子図書館で調べられることを知っていても)、キーワード検索が不適切だったり、明細書のような難解な書類を見るのが苦痛だったりで、調査ができてないことが理由のように感じた。
そこで、まだ発明について頭の中で考えた程度の段階で、自分が調査をしながら進めて行くことにより、出願ができる方向に発明を導いていけるように、自分から申し出たのである。
今日の段階ではまだ方向性は定まらなかったが、テレビやスーパーのチラシ等でアイデアをよくチェックしている人もいて感心した。
ただし、気になったこともある。お金の問題だ。業として発明をするわけではないので(もっとも特許になったら儲けたいという意図はあるようだが)、お金がかかるということに覚悟がないのだ。端的に言えば、何でも無料でやってもらおうとしているフシがある。もっとも、自分に明細書を書いてもらうとなれば、お金がかかることは認識しているようだが、それを避けたいために、彼らで明細書を書いて自分や特許庁にチェックしてもらうことで、手数料だけで済ませようとしているのだ。
正直、素人レベルの明細書では、チェックしても実質的に最初から書くに等しく、とても無料でやってられるものでない。明細書の書き方は、出願することが決まったら皆で勉強するとは言っているが、はっきり言ってそれをやったら、メンバーが皆逃げ出してしまうことになり、お金をかけて自分に頼むより苦痛を伴うことになろう。
それに、メンバーは比較的高齢(六十台ぐらい)の人が多く、この世代だったらそれなりの貯蓄はあるはずだ。確かに、特許になるまでには、数十万円程度のお金がかかるが、メンバーが十人いたとすれば、数万円程度だ。この世代の人であれば、大して負担にもならない額だ。この程度の出費も渋るくらいの覚悟では、到底出願可能な発明などできないと思う。
まあ、現時点でお金のことを持ち出すと、脱退する人が多くでてしまうおそれがあるのだろうが、今後、方向性が決まり、発明ができそうになったときに、意識が変わることを期待したい。