儚月の詩  -916ページ目

ロミオとジュリエット

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ロミオとジュリエット
誰でも知っている
悲しい愛の話

僕と君は
ロミオとジュリエット

会いたい時に会えなくて

電話したい時に電話できなくて

メールしたい時にメールできなくて

君を思うと心がぽんぽんはずんだり
心がしくしく泣き出したり
忙しい

君と僕は
ロミオとジュリエット

一緒に死んでと言われたら
僕はいいよと言うだろう

でも僕は
ロミオとジュリエットにはなりたくない

会いたい時に会えなくても

電話したい時に電話できなくても

メールしたい時にメールできなくても

君といる時がとってもとっても幸せだから

いつか君の左手の薬指に指輪をはめると決めている

一番好きな人と一緒にいたい

だから

君と僕は
ロミオとジュリエットになりはしない

僕はそう決めている

だから

一人でしくしく泣かないで

どんより落ち込まないで

君と僕は
ロミオとジュリエットになりはしない

僕はそう決めている

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部屋のドアを閉めて
昼間のうちに出て行くよ
夜は寂しいからでしょうか

僕は部屋の鍵

一緒にいて幸せかと聞いたら

君は
イエスともノーとも答えられず
ただ泣いてしまいました

彼も君といて幸せかと聞かれたら
イエスともノーとも答えられず
困ってしまいました

僕は部屋の鍵

何気ないことに
傷付いて
傷付けあっていると
やっとわかった二人です

彼は平気だよとつぶやきました
気が付くと一人が多かったのです

彼は二つの事を
同時に出来ないのです

今は
自分のことで
悩み苦しむのが精一杯だから
君に待っていて欲しいと言えないのです

一緒にいて幸せかと聞かれたら
イエスと答えられる人に
この僕を渡して欲しい

僕は部屋の鍵

今 僕を置いて
昼間のうちに出て行くようです
夜は寂しいからでしょうか

一緒にいて幸せかと聞かれたら
イエスと答えられる人に
この僕を渡して欲しいと

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長い夜を彷徨い
傷付いた翼隠し
君は
どんな時も涙をみせない

みえない涙を僕に拭かせて
許されるならそっと抱かせて

君にだって未来が待ってる
もし彷徨うなら
僕の心を灯火にして
照らしてあげる

そうすれば君も
僕の失った片翼のかわりに
なってくれると信じてる

いっしょに
はぐれることなく飛ぼう

たとえ道が違うとしても
今は

いっしょに
はぐれることなく飛ぼう

翼を休めても未来は待っている

翼を休めても未来は待っている

いっしょに
雲の上で休みながら飛ぼう

そうして
おたがいに未来が見えてくるといいね

そうして
おたがいに未来が見えてくるといいね

今は
いっしょに
はぐれることなく飛ぼう

空港

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スーツケースを下げて急いでいた
思わず声をかけようと思ってやめた

僕は空港
色々な人がいます

なんだか君の姿が疲れていたから
なんだか君の顔が寂しそうだったから
声をかけられなかったようです

僕は空港
色々な人がいます

一緒に暮らしていたころ
君の入れてくれたコーヒーは美味しかった
君を待つ人はいるのだろうか
君がコーヒーを入れる人はいるのだろうか
何だか心配になってきたようです

僕は空港
色々な人がいます

お互いに納得してサヨナラしたのに
君はこれから行くのだろうか帰るのだろうか

仕事を終えて帰る
もう何年もたって
こうして再会してみると
僕を大人にしてくれたのは君だった
僕を優しくなれるようにしてくれたのは君だったと思うようです

僕は空港
色々な人がいます


今愛している人のところに帰るけれど
その人は君にすこし似ているよ
もう何年もたって
こうして再会してみると
元気だと心の中でつぶやく
君も元気で幸せだといいと
心の中でつぶやくようです

僕は空港
色々な人がいます

待合室

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ふと君のことを思う人がいます
椅子にすわりながら
悲しい目で


僕は病院の待合室


病人の自分と付き合うのは大変だろう
その人は思います


君は
頑張れとは言わない
ただ
見守っている


その人は
君に救われているけど
君を救えない


君はつぶされてしまうだろう
その人は思います


そう
君はマリアじゃない

つらくても
サヨナラを


別れたくなくても
サヨナラを


君はマリアじゃない

僕との愛のために
うつむくことはない


その人は思います


僕は病院の待合室

今日そんな人と出会いました