夜明け前の冷たい風が 

部屋の隙間を吹き抜ける


私のわがままが、重たさが

あなたの時間を奪っていたのね

 

ごめんなさい

 

楽しかった思い出を

この手で汚してしまった

 

罰を味わうように

悶々と夜を明かすわ

 

私が、もっと尽くしていれば

あなたは許してくれたのかしら?


ただのひとことも

もう返って来るはずはないのに


震える指先で 

いつものようにキーを打つ


「おはよう」


返るはずのない青い光に
私の身勝手なあやまちを 

今日も詫びながら


そうね 

あなたにとって私は

使い捨ての女
ただそれだけのことだったのに


愛される資格なんて 

私にはなかったのに
壊れるほどに 求めてしまった


身体の芯が

あなたを求めて疼いてしまう

 

この寂しさは

あなたにしか癒せない


壊してしまったのは私 

責める言葉なんてないわ


あなたの優しさに甘え

溺れ、見失っていた

 

私を捨てて置いていって

それであなたの心が救われるのなら

 

私はこの深い悲しみの底で

一生あなたを想って

泣き続ければいい


「今日も、どうか幸せでいて」

 

心からの祈りと消えない未練

 

あなたを困らせるだけだと

解っているのに

 

送信ボタンを押してしまう

愚かな自分を 

激しい雨が笑っている

 

そうね 

あなたにとって私は

通りすがりの雨

 

一瞬で過ぎ去る 

景色(かげ)に過ぎない

 

なのに私は今も 

あの雨に濡れたままで

立ち上がることもできずにいる

 

愛玩(あいがん)の傷跡が 

今も身体の奥で疼いて
私をずっと引き摺り回す


「今日も、そろそろやすみます」


届かない祈りは 

ただの自己満足ね
解っているのに

 

送信ボタンを押してしまう
愚かな自分を

激しい雨が笑っている

 

すべて私が悪かったの

だからお願い

 

私の記憶から消えないで

 

息をするだけで胸が千切れそう

溢れる涙は、まだ熱いまま

 

朝が来るたび 

私は自分の罪を数え
終わらない夜を生き続ける


そうね

あなたにとって私は

ただ、それだけの女
夜が明ければ 消えていく幻(まぼろし)


すべて私が悪かったの 

だからせめて焼き尽くしてほしい

未練の炎で

あとかたも残らぬように・・・


私の声は

もうあなたには届かない

 

冷たい画面に雨の音が重なる


「おはよう」
「おやすみ……」

「おはよう」

「おやすみ……」

 

明日も、明後日も、、

こうして文字を紡ぐことだけが

私に出来る償いだから・・・

 

 未練の雨音         作詞:菜月 楓花(なつき ふうか)作曲:SUMO