「ギベオン隕石」と「ムオニナルスタ隕石」の話 | 儚石~千差万別~コレクション (鉱物・隕石・化石)

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○ギベオン隕石は 現・ナミビア共和国ハルダプ州で1838年に発見され


約4億5千万年前に落下したと云われています。


総回収量(TKW) 2万6千kg




○ムオニナルスタ隕石は スウェーデン ノルボッテン・キルナで1906年に発見され


今から80万年前~百万年前に落下したと云われています。


総回収量(TKW) 230kg





ギベオン隕石より68年後に発見されたムオニナルスタ隕石


*共通点は「鉄隕石」


ギベオンもムオニナルスタも

同じ鉄隕石(隕鉄)です。





↓ギベオンの成分


◯アイアン・鉄(原子番号31・元素記号Fe)が約9割


◯ニッケル(原子番号28・元素記号Ni)


◯コバルト(原子番号27・元素記号Co)


◯フォスフォラス・りん(原子番号15・元素記号P)


↑これらは%で表記出来る量ですが


↓残りはPPM(パーツ・パー・ミリオン)という百万分の◯単位の微量元素が入っています。


◯ガリウム(原子番号31・元素記号Ga)


◯ゲルマニウム(原子番号32・元素記号Ge)


◯コッパー・銅(原子番号29・元素記号Cu)


◯イリジウム(原子番号77・元素記号Ir)




ギベオンとムオニナルスタのウィドマンシュテッテン構造のパターン


似ているといえば似ていますが、


一般的に出回っているギベオンやムオニナルスタのウィドマンシュテッテン構造を沢山見て見慣れる事で


これはムオニだと判る様になると思います。


アタキタイトに分類される ドロニノ隕石は ニッケル含有比の関係で、ウィドマンシュテッテンを見る事は出来ません。


ニッケルは酸に弱いという事もあり


ギベオンの様な あの様な綺麗なウィドマンシュテッテン構造が見られるのは絶妙な成分比率だからかも知れません。


ギベオンは錆びない ムオニナルスタは氷河の中に埋まっていたので錆びやすいという話を聞いた事がありますが、


湿度の高い日本に普通に雑に置かれている状態と安定している湿度の場所に保管されている状態と比べた場合 


保管状態の違いで錆の出方に違いがあっても不思議ではありませんし


錆びやすい個体もあれば錆びにくい個体もあると思います。←(個人的見解)



殆ど鉄という事もあり錆びるスピードの違いはあると思いますが、


ブレスレットやペンダントヘッドの場合 一般的には ニッケルアレルギーを防止する為に ロジウムメッキ加工されていますので、錆に対してシビアに考える人は少ないかも知れません。




ムオニナルスタ隕石が、ギベオン隕石の偽物扱いされる事がありますが・・・・・


私が疑問に思ったのは


発表されている総回収量が正しいのでしたら



ムオニナルスタ 230kg


ギベオン 2万6千kg



ギベオンはムオニナルスタの約百倍の量を回収されている事になりますので、


ムオニナルスタ隕石と比べた場合 ギベオン隕石は莫大な量があるという事になりますが、


ギベオンはナミビアから海外に出さない様に国が管理しているという話もありますので、その様な事情により本物のギベオンは市場に少ないのかも知れません。




その本物 偽物が、目で見える真贋の事ではなく


誰もが感じる事が出来ないパワーだとかの話でも


ムオニナルスタよりギベオンの方がパワーがあるという人も居れば


ムオニナルスタの方がギベオンより何倍もパワーがあるという人も居ますので何とも言えません😅



簡単に言えば、どちらも鉄隕石で


ギベオンという鉄隕石もあれば


ムオニナルスタという鉄隕石もあるという事です。




ギベオンかムオニナルスタか


または


ムオニナルスタかギベオンかの断言は どれだけ沢山見てきて見慣れているかの経験値だと思っています。



例えば日本彩珠宝石研究所さんの鑑別書には


天然隕石(メテオライト)


鉄質隕石と明記されます。




逆に ギベオンと名前(同定)産地(断定)している鑑別書?に対して


疑問視されている理由は ギベオンだろうがムオニナルスタだろうが、


鑑別の機械で解るのは鉄隕石かそれ以外の例えば鉄という事しかわからないからだと言われています。




ドライブレコーダーの普及率が高くなっているという事もあり最近は火球落下時の映像を見る機会も増えましたし 


千葉県習志野で発見された石質隕石(H5普通コンドライト)は


習志野隕石と命名され身近な石になった印象も受ける隕石ですが、


隕石は ザックリ言うと


「石質隕石」


「石鉄隕石」


「鉄隕石」


の3種





鉄隕石は


ギベオン隕石 


ムオニナルスタ隕石


カンポデルシエロ隕石


などがメジャーな鉄隕石として出回っています。




今現在 ギベオンはナミビアから輸出が禁止されているとの話もあり


その話が本当でしたら


ナミビア以外の国に出回ったギベオンしか手に入らないという事になります。


希少という言葉がありますが、その希少という感覚は人それぞれですが


私が希少だと思う石は鉱物 化石 隕石を問わず


私が手に入れる事が出来ない石が希少だと思っています。


隕石中のダイヤとか(^-^)





ギベオンの偽物は多いと聞きます。


確かに 私の経験上 


これ ギベオンとして販売しているけど、ギベオンじゃないな?🤔ムオニナルスタだろうな🤔というのを見かける時もあります。


例えば見た瞬間に違和感を感じる偽物(磁鉄鉱)もあります。




カンポデルシエロ隕石に関して偽物があるという話もありますが、


莫大な量が回収されていている事もあり それに比例する様に比較的安価な値段で昔から販売されていますので、


わざわざ偽物を作っても割に合わないので偽物は無いという話もありますが真相は解りません。


アルゼンチンの法律が変わった事でカンポが手に入りにくくなるという話もありますが、


回収量は100tとも言われていますし 


アルゼンチン以外の別の国(日本を含む)に まだまだ大量にストックがあるのでは?と私は推測しています。



*鉄隕石の偽物について


ウィドマンシュテッテン構造は作れないので、ウィドマンシュテッテン構造が見えている偽物は無いという話が数多くのコピペにより拡散され定説の様になっていますが、


ウィドマンシュテッテン構造を模して鉄に線を入れてメッキ加工をしているパチモンが出回っています。


違和感を感じる柄のパターンのものやチープ過ぎで笑えるのも出回っています。


見る人が見たら一目瞭然です。


偽物は確実にあります。




隕石も千差万別ですので今後も様々な隕石や


隕石やテクタイトとして売られているパチモンをサンプルとしてコレクションしていきたいと思っています

(^-^)/



⬇️これは私が所有している錆びない様にコーティングされている


ムオニナルスタのペンダントヘッドです。




違いをまとめてみましょう。

◎ギベオン隕石

 現・ナミビア共和国ハルダプ州で1838年に発見


約4億5千万年前に落下したと云われている。


総回収量(TKW) 2万6千kg



◎ムオニナルスタ隕石

スウェーデン ノルボッテン・キルナで1906年に発見


約80万年前~百万年前に落下したと云われている。


総回収量(TKW) 230kg(総回収量はこの数字より多いという情報筋の話もあります)



どちらも同じ鉄隕石です。



⬇️私のブログのテーマ 隕石・テクタイトに 隕石やテクタイトをアップしていますので、見て頂けたら幸いです。








私が隕石を購入する時に信頼している会社は


東京サイエンスさんと


隕石・化石のサイトウさんです。