息子は、中高一貫校の中学時代に

不登校になりました。

その後復学し、大学生になっています。

不登校から復学まで、

過去ブログに詳しく書いていますので、よかったら読んで下さい。






私が、初めて「カウンセラー」という職種と、


接することになったのは、


息子の不登校時のスクールカウンセラーでした。





学校専任の、


臨床心理士か公認心理師の有資格者です。


学校や教育の問題に熱心な先生でした。





とにかく「無料」ですし、


有効活用させていただきました。






「カウンセリング」とは、


基本的に「傾聴」です。




相談者が思いを吐き出すことで、


自分の感情を整理して行き、


自分で方向性を導き出すというものです。




カウンセラーは、心理学の分類にのっとって


ナビゲートをしてくれますが、


決して答えを言ってくれる


というわけではありません。




「不登校」を「治す」答えは、


教えてもらえないのです。






私はその頃、


気難しい義父の介護と理解の無いモラハラ夫に


たっぷり不満を溜めていたので、




その誰にも言えない愚痴を


吐き出させてもらっていました。




私は、あの愚痴吐きをしなかったら、


不登校息子と向き合えなかったと思います。




スクールカウンセラーに家庭内の話をするのは、


少し気が引けましたが、


私にとっては、最優先課題だったのです。





吐き出して、吐き出して、


やっと理性が働き出した感じです。


やっと「不登校」と向き合う心の準備が


できました。





カウンセリングの回数が進むと、


具体的な質問をすると、


答えが返って来るようになりました。




あくまでも、そのカウンセラーが


その方が良いのではないか、


個人的にそう思う、というレベルのものです。




決して「正解」ではありません。が、




息子の問題行動を相談した時に、


息子との距離感を指摘してくれたり、




アレルギーが悪化している息子を登校させるには、


私の送迎に頼っても良いと思う


と言ってくれたり、




迷いに迷っていた私に、


良いナビゲートをしてくれました。








ところが、


不登校児の親の会などでは、


どこのスクールカウンセラーも


評判は良くありませんでした。




行ってもムダ!


とハッキリ言う保護者もいました。





たいていの不登校児の保護者は、


子供の不登校初期に混乱しています。




私もそうでしたが、


なるべく早く子供を学校に復帰させたくて、


焦りまくっているのです。




そんな保護者に対して、


「傾聴」だけで終わってしまうカウンセリングは、


不満が出るのは当たり前です。





保護者は、不登校の解決策を求めて、


スクールカウンセラーにすがりに来るからです。





カウンセラーも


焦っている保護者に対しての聞き取りは、


注意が必要だと思います。


初回1回だけで遮断されてしまっては、


カウンセリングの意味がありません。





教師の指導力に力量差があるように、


スクールカウンセラーの経験や実力にも


格差があるのが現実です。






息子の学校のスクールカウンセラーは、


私の言ったことに対して、


担任教諭に伝えてもいいか、


と、必ず確認をしてくれました。




担任教諭とよく連携ができていましたし、


定期的に職員会議にも出席し、


情報共有がなされていたようでした。





しかし、学校によっては、


スクールカウンセラーの傾聴だけで


終わってしまう場合も多いようです。


後日の報告書だけで済まされてしまうのです。





それでは、不登校児家庭が望むことを


リアルタイムで学校側に伝えてもらえません。





行政や学校の体質・校長采配に問題があると、


担任教諭との連携や、


職員会議での情報共有も、


なされない場合が多いのです。





私の個人的な意見ですが、


「傾聴」だけではなく、


学校と保護者をつなげることも


スクールカウンセラーの役割りだと


思っています。





学校と保護者がつながっていることは、


子供の復学に大切な条件だからです。





しかし、生徒の不登校


という共通問題を抱えていながら、


学校側と保護者側には、


なかなか難しい溝があります。






スクールカウンセラーが、もっと有効に


機能してくれることを願っています。







(過去の投稿を編集して再投稿しています。)