高校の未履修問題について
はかたは、かなりのあまのじゃくのせいか、日々ニュースを見ていて
「あれ?なんか変」と思うことが多いのですが、いま世間を騒がせている
例の「高校の未履修問題」にもかなりの違和感を覚えています。
親たちの前でアタマを下げる校長先生。
その校長先生に泣きながら抗議する父兄。
なんだかヘンです。
未履修の全校についてその実態を調べたわけではないですが、
必修科目逃れwiki というサイトにある高校のリストを見ると、
「函館ラサール」や「長野」、「松本深志」、「高知学芸」など
いわゆる名門校の名前が見受けられます。
言い換えれば、「進学校」ですね。
これまた調べたわけではないですけど、
高校として認可を得て運営していくには、
学習指導要領 に沿った教育をすることが
求められているのでしょうね。
「これを守らないと高校として認めませんよ。」
あるいは
「高校生として学習したことにしませんよ。」
ということなのでしょう。
では、本来遵守すべき学習指導要領を逸脱して
指導を続けていた高校側は、いったい何を意図していたのでしょうか?
指導要領にある科目を学習させずに、男女交際を奨励したり、
場合によっては合コンをセッティングしてあげていたわけでは
ないんだろうと思います。
きっと、大学受験を突破できるような指導体制を敷いていたんでしょう。
で、その学習指導要領によると・・・
例えば、社会科の場合、
地理歴史のうち「世界史A」及び「世界史B」のうちから1科目
並びに「日本史A」,「日本史B」,「地理A」及び「地理B」のうちから1科目
公民のうち「現代社会」又は「倫理」・「政治・経済」
を必修としているようです。
つまり、社会科は3科目は履修しなさい、あるいはさせなさい、
ということなんですね。
これに対し、例えば慶應義塾大学法学部のA方式の試験科目は、
「世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済のうち1科目選択」
らしいのです。
早稲田大学も調べてみましたが、やはり社会科では1科目選択なんですね。
はかたの観点から言えば、
「だったらいいじゃん」
なわけです。
というか、ある意味良心的な高校じゃないですか。
生徒が受験を突破できるように学校側も無理なく無駄なく
それを支援していた、ともとれるわけです。
こんなことを言うと、
「そもそも高校は、大学受験の準備をするためだけに
存在するわけじゃない」
といった、ごもっともなご批判をいただくことになるのでしょう。
でも。
思い出してください。
「高校で習ったことで、今の生活に『マジで』役立ってることってなんですか?」
「高校のとき、遊びにも女の子にも目もくれず、
ひたすら授業を必死で聞いていた人、手挙げてください。
てゆーか、ぜひご連絡ください」
そんなもんじゃないですか。
どんな正論を吐いたところで、高校生は勉強どころじゃないんです。
うーん。もっと正確に言うと。
高校生は、純粋に人格形成をするために勉強するなんていう自我が
まだ目覚めてないんです。
思春期まっさかりで、アタマとカラダはもっと別のところに
興味がいっちゃってるんですから。
勉強するとしたら、それはなんらかの目的があるわけで、
そのほぼ唯一にして最大の目的が、
大学合格なんじゃないでしょうか。
だったらいいじゃないですか。
なんでそれをここぞとばかりに責め立てるんですか、
まるでスピード違反を捕まえたときの白バイのおじ様方のように・・・
もっと根本のところを議論すべきだと思うんですよね。
要は、「高校の授業さえ受けていれば、東大に受かる」
仕組みを考えるべきだと思うんです。
きっと中にはそういう人もいるんでしょう。
うちの高校にもいました。
予備校には一切行かず、東大受かっちゃった天才くんが。
でも、やっぱりそれは一握りに過ぎず、高校の履修科目と
受験にはかなりのかい離があるのだろうと思うんです。
それを議論せずに、「未履修者を救済するのはフェアじゃない」
とおっしゃる文部科学大臣はいかがなものかと思うわけです。
全国の未履修問題に揺れる高校の先生方、
自信を持って議論を喚起してください。
アタマ下げれば非を認めたことになってしまいますよ。
ルールを破ったことは責められても仕方ありませんが、
時としてルールそのものに瑕疵があることだってあるんですから。
ところで、世界史にAとBがあるという事実を、
今回の問題が起こったおかげで初めて知りました。
で、学習指導要領において、世界史Aと世界史Bは
どう規定されているかというと・・・
「世界史A」
近現代史を中心とする世界の歴史を,我が国の歴史と
関連付けながら理解させ,人類の課題を多角的に
考察させることによって,歴史的思考力を培い,
国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を養う。
「世界史B」
世界の歴史の大きな枠組みと流れを,
我が国の歴史と関連付けながら理解させ,
文化の多様性と現代世界の特質を広い視野から
考察させることによって,歴史的思考力を培い,
国際社会に主体的に生きる日本人としての
自覚と資質を養う。
なるほど。 世界史Aは近現代史を扱うのか。
と思ったら。
世界史Bでも第2次世界大戦を扱ってました。
教科書を見てないのでなんとも言えませんが、
この分け方、どんな意味があるんでしょうね。
単純なはかたには、よくわかりませんでした。
未履修校の全生徒が救済されることを願っています。