先生はどんな宿題を出したか、覚えているものです。
大人の方は「片手でやってきてください」と言う宿題でも、何も言わないとだいたい両手で弾き始めます。
これを私は「片手練習をさぼって両手で練習してきた」と思っていました。
けれどどうも違っていたようです。
先週生徒さんとその話をしたら「?えっ?それって家で片手の練習をして、その成果を両手として先生に聞いてもらうってことじゃないんですか!?」と驚かれました。
家ではちゃんと片手練習をしている。でも先生の前では、それを踏まえて両手で弾く。そう思ってらしたようです。
いえいえ、家でもレッスンでも片手だけ、の意味です。
行き違いですね笑。
そもそも生徒さんはせっかくのレッスンなんだから片手だけじゃもったいない、、と思ってしまうようです。
これは誤解です。
先生に片手で、と言われたら片手だけでレッスンで弾いた方がもったいなくありません。
なぜならそれは、「両手では弾けていない」と言うことで、つまり両手でレッスンを受けられるレベルでないと言うことで、両手でごまかして弾いているとバレていると言うことで、10年早いと言われていることであります。ここを認めずごまかして弾くと、逆にレッスンがもったいないのです。
ごまかして弾かれちゃうと直すところがあり過ぎてレッスンになりません。
1まで出来てたら次の2を言うし、5まで出来てて6を言うのがレッスン。
ごまかして弾かれちゃうと、キチンとした1がないので2の積み重ねもできずフラフラして、しかもあれもこれも直さないといけないので時間が足りません。あれもこれも聞き過ぎると次回また同じ間違いをしちゃうなんてことはよくあることです。
せっかくのレッスン、急がば回れ、着実に身につけられることを優先させる。
片手だけでも、部分だけでも、ゆっくりでも一つづつきちんとやることの方が得るものは大きいのです。
と言うわけで今度からは行き違いや誤解が生じないよう
「両手では、まだだいぶ、相当聞き苦しいので、お家で『片手づつ』練習して、私の前でも『片手で』弾いてくださいね」とわかりやすく宿題を出すことにしま〜す。